2024年4月27日(土)

前向きに読み解く経済の裏側

2016年11月21日

マスコミに登場する人の予想は当たっているのか?

 上記の若手が頼りにしたメインバンクの為替部長ですが、彼の予想は当たっているのでしょうか? それは、おそらく大丈夫です。なぜならば、為替部の中で、何人ものプロが予想をしながら取引をして、儲けた人が出世して部長になったわけです。したがって、部長になったということは、部内のライバルより成績が良かったわけです。

 為替の評論家も、見通しが外れ続けるとマスコミに呼ばれなくなるので、今残っているのは見通しが当たっている人ばかりです(例外的に見通しが外れても話術だけでマスコミに登場している人もいるようですが)。

 これは、彼らの予想が今後も当たるということではありません。たまたま過去の予想が当たってきた運の良い人が部長になったりマスコミに呼ばれたりしているので、今後も当たるとは限らないのです。

 以上、失礼なことを書きましたが、あくまでも一般論を述べたまでで、中には本当に能力があって予測が当たる人もいるかもしれません。そういう方が気を悪くされた場合には、お詫び申し上げます。

株価の予想は為替の予想よりは当たるかも

 株価の予想は、為替レートに比べれば、当たる場合が多いようです。特に小型株については、真面目に調べれば、結構な確率で正しい予測が出来ると言われています。それは、情報が行き渡っていないからです。

 ドルの値段については、注目している人が多く、情報も行き渡っていますので、あとは勘だけ、といった状況ですが、小型株については、熱心に情報を集めている人が少ないので、チョット調べれば他の投資家にくらべて優位に立てるのです。たとえばレストランチェーンであれば、何店舗か足で廻って見るだけで、店の混み具合や雰囲気、新商品の味までわかります。

 こうした情報が小型株の値動きを予測する上では結構役に立つのです。他の投資家が気づいていないこと、つまり株価に織り込まれていないことを自分が気づいたとすれば、「この情報に他の投資家が気づけば買い注文を出すだろう。そうなれば値上がりするだろう」という予測が可能だ、というわけです。

 大型株についても同様ですが、大型株は注目して情報を集めている人が多いので、様々な情報がすでに株価に織り込まれている場合が多く、小型株と比べれば「他の投資家が知らない情報を得ることで株価を予想して儲ける」ことが容易ではないようです。


新着記事

»もっと見る