Wedge REPORT

2016年11月28日

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ヒロ・マスダ (ひろ・ますだ)

映画プロデューサー

合同会社Ichigo Ichie Films代表。アメリカ、ドイツ、フランスとの様々な国際共同製作の企画に携わり、現在アメリカ児童文学クリス・カーツ著『The Pup Who Cried Wolf』の映画化権を取得し、長編CGアニメ映画『Lobo』を製作中。

 このように世界の映画産業を取り巻く環境も国際競争も劇的に変化している。一方、日本が公金投資に対する客観性についての学習を遂げるまで、世界は決して待ってくれない。

 日本がクリエイティブ産業で食べていくということは、日本に投資を獲得し、また産業を支える現場に質のいい産業雇用創出をすることが重要である。ソフトパワーによるインバウンド効果を得たいなら、まずこの国でインバウンド効果を生むいいコンテンツが生まれる環境がなければそもそも達成できない。

 ANEWが夢見る「いつか、ハリウッドの誰かが叶えてくれる」では解決しない問題である。残念ながら多額の公的資金が散財される「クールジャパン」は産業の未来にいない人たち、また成果がなくとも困らない人たちの主観的な内部評価を基準に実行されている。この分野で本当に日本を豊かにするには日本の公的資金相手の商売ではなく、世界市場相手の商売であることを認識する必要がある。

 日本のクリエイティブ産業の発展に対し無責任な人たちが無責任な未来を設計するような政策は次世代のためにも許してはならない。

現在発売中のWedge12月号では、以下の特集を組んでいます。

■特集「クールジャパンの不都合な真実」
 【PART1】設立から5年経過も成果なし 官製映画会社の"惨状"
 【PART2】チグハグな投資戦略 業界が求める支援の"最適化"
 【PART3】これでいいのかクールジャパン 不可解な投資、疲弊する現場
 【PART4】「クールジャパン」×「地方創生」 危険なマジックワードの掛け算
 【PART5】覚悟のない産地への支援は「伝統工芸」を滅ぼす
 【PART6】「Superdry極度乾燥(しなさい)」が世界中で大ウケするワケ
 【PART7】最優先の国家プロジェクトはクリエイターの救済と海賊版対策
 【Column】すしの築地、アニメの秋葉原 「聖地」で学びたい外国人が殺到
 【Interview】リオ五輪閉会式演出の立役者 MIKIKO

 

 

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