2023年12月8日(金)

前向き女性になれる やわらかライフ&やわらかマネー

2017年3月17日

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加藤梨里 (かとう・りり)

ファイナンシャルプランナー

慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科特任助教。2011年3月慶應義塾大学大学院修了。保険会社、信託銀行を経て、ファイナンシャルプランナー会社にてマネーのご相談、セミナー講師などを経験。2014年に独立し「マネーステップオフィス」を設立。専門は保険、ライフプラン、節約、資産運用など。大学では健康増進について研究活動を行っており、認知症予防、介護予防の観点からのライフプランの考え方、健康管理を兼ねた家計管理、健康経営に関わるコンサルティングも行っている。

 翻っていま、ファイナンシャル・プランナーの仕事をしていると、シングルの女性から「この先、ずっと一人で生きていくかもしれない。不安だから、お金を貯めておきたい」と相談を受けることがあります。今の生活費で平均寿命まで生きると総額いくらかかるのか、いつまで仕事で収入を得られるか、そして、退職までに毎月いくら貯めれば良いのかを計算すると、「じゃあ、今月から●万円貯めれば大丈夫なのですね」と、彼女たちはいくぶんほっとします。
 
 先の見えない将来への不安を解消するために、占いにお金をかけるか? ライフプラン相談にお金をかけるか? 正解はありませんが、どちらかといえば後者の方が合理的にみえます(手前味噌かもしれませんが)。

 それでも私たちは、一見すると意味のなさそうなことをしてしまいます。ほかにも、女子会と称して友達同士でスイーツを食べに行ったり、旅行に行ったりして夜中まで恋愛や結婚の話をするのも、シングルの女性なら一度や二度は経験があるでしょう。そんな様子をみて、何の解決策も生み出さないものに時間とお金をかけるのはばからしいという人もいます。

 確かに、お金をかけても不安そのものはなくなりません。問題解決に向かって真っすぐに進んでいるわけでもありません。ですが、不安でざわつく心が鎮められる効果は得られます。それが占いであれ、スイーツであれ、人と話をして頭を整理することや、おいしいものを食べてうれしい気持ちになることには十分な価値があります。それを体験できる時間に、お金をかけているともいえます。

お金の使い方には揺らぎがある

 日頃の買い物でも、私たちは常に冷静に、効率的に判断しているわけではありません。たとえば外食をするときに、「前菜とメインとデザートがついていて、1000円ならお得感がある」と感じて選ぶこともあれば、「今日はハンバーグを食べたいからハンバーグランチにする」と決めることもあります。あるいは、「あまり食べたいものがないけど、これでいいかな……」と特に意思もなく決めることもあります。

 食事にお金を使うことひとつをとっても、お金を出すまでに頭の中で考えることは常に変わります。ときには「なぜ、それにお金をかけるのか?」を、自分で説明できない買い物をすることもある。人にはそんな揺らぎがあります。


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