世界潮流を読む 岡崎研究所論評集
世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察するコラム。
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2019/10/09 岡崎研究所サウジのアブカイクの石油施設に攻撃が仕掛けられて以降、米イラン間の戦争があるかが、現在の中東における最大の焦点となっている。イランに交渉の道を選択させ、戦争を回避するのが最善なのは言うまでもない。しかし、交渉とはならないであろう。
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2019/10/08 岡崎研究所米国の著名な中国政治研究者が習近平による統治は問題をはらんでおり、中国共産党政権は、毛沢東時代の終了後、最も崩壊に近づいている、と指摘している。一面の真理を突いており傾聴に値するが、結論については割り引く必要があるように思われる。
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2019/10/07 岡崎研究所中華人民共和国建国70周年を前に、中国は南太平洋の島嶼国2か国に対し、立て続けに台湾と断交させ、中国との国交を樹立させた。台湾を追い詰めていることを内外に誇示したいのが本音だろうが、この動きははるかに広範な地政学的意味を持っている。
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2019/10/04 岡崎研究所サウジ東部のアブカイクとクライスの石油施設が攻撃された。この攻撃でサウジの石油生産量は半分以上減少し、石油価格は20%急騰した。攻撃は中東情勢と世界の石油市場に大きな衝撃を与え、米・イラン関係も危機的状況に陥っている。
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2019/10/03 岡崎研究所英下院で、合意なきEU離脱に反対する議員が、EUとの合意不成立の場合に離脱期限延期を強いる法案を成立させた。これに対抗して、ジョンソンは解散総選挙を2度企てたが、不発に終わった。ここに来てno-dealへの姿勢を改め、EUの妥協を探る方へ…
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2019/10/02 岡崎研究所世界最大手の通信機器メーカーであるファーウェイCEOの任正非が接待外交に出た。米国の著名コラムニストを中国の深圳に招いて、インタビューに応じた。そして、①司法省との交渉、②5G技術を売り渡す、という2つを提案している。
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2019/10/01 岡崎研究所トランプ大統領は、昨年来の米国の対中国追加関税によって中国経済は成長率、雇用、直接投資において大きな打撃を被っている、と主張している。これは正しいのであろうか。
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2019/09/30 岡崎研究所ロシア地方選挙の結果に関して、日本メディアは統一ロシアの圧勝と報道した。しかし、英エコノミスト誌は与党統一ロシアがモスクワで敗北したという見方。同じ数字をどう捉えるかであるが、与党統一ロシアに逆風が吹いているという方が的を射ている。
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2019/09/27 岡崎研究所太平洋の島嶼国ソロモン諸島は台湾との断交を決定、外交関係を台湾から中国に切り替えた。今回の断交も、中国が札束外交により、対象国の外交関係を台湾から中国に切り替えさせるという、お決まりのパターンである。
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2019/09/26 岡崎研究所トランプ大統領は、ボルトン補佐官の解任を発表した。原因には、政策面で波長が合わず我慢が限界に来たことがあったらしい。むしろ、ボルトンが去って、トランプを制止出来る人物がホワイトハウスに存在しなくなることの心配を言う向きもある。
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2019/09/25 岡崎研究所欧州委員会のフォン・デア・ライエン次期委員長は各政策分野の担当委員候補を発表、次期欧州委員会が目指すビジョン、重点政策を明確にした。社会的市場経済を重視するのに加えて、地政学重視という点も注目に値するように思われる。
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2019/09/24 岡崎研究所北朝鮮によるミサイルの発射は、今年に入り計8回、少なくとも18発が発射された。トランプ大統領は、金正恩委員長との会談を誇示したいため、問題視していない。しかし、米国の専門家も含め、国際社会から大いに問題であると指摘されている。
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2019/09/23 岡崎研究所ミャンマー軍の掃討を逃れてロヒンギャがバングラデシュに大量流入して2年経った。8月には、ミャンマー政府はロヒンギャを帰還させる新たな計画に乗り出した。しかし、誰も帰還に応じようとはせず、キャンプに逃げ戻り、あるいは身を隠したようである。
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2019/09/20 岡崎研究所ロシア統一地方選挙で与党が圧勝した。ロシアにおける抗議活動がプーチン人気の下り坂を示しているものの、プーチンが2024年まで任期を全うすると言える 。ただ、プーチン流の強権的なシステムが長期的に続くかどうかは、慎重な検討が必要であろう。
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2019/09/19 岡崎研究所香港行政長官が「逃亡犯条例」改正案を正式に撤回すると発表したが、問題解決とはならず、抗議運動は続いている。今後、中国共産党がデモ隊にいかに対応するか、民主選挙の実現などデモ隊側の要求にいかに応じるかなどの問題が残っている。
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2019/09/18 岡崎研究所イタリアで五つ星運動と民主党の連立政権が成立した。反目しあってきた間柄であるものの、財政規律や移民問題でEUに反抗するサルヴィーニ率いる極端な政権よりは良い。問題は、連立政権が何時まで続くかで、EUがどのように支援出来るかによる。
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2019/09/17 岡崎研究所従来、中東の対立軸と言えば、イスラエル対アラブの対立が主で、「中東和平」はイスラエルとの和平合意を意味した。しかし、「アラブの春」以降、中東諸国の様相が劇的に変化すると、中東力学の構図も大きく変化した。
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2019/09/16 岡崎研究所2015年に始まったイエメン内戦は、クーデターを起こしたホーシー派をイランが支持し、クーデターを起こされたハディ暫定大統領をサウジアラビア主導の連合軍が支援する。アラブ首長国連邦がサウジと協力関係にあったが、その距離を置こうしている。
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2019/09/13 岡崎研究所第7回アフリカ開発東京国際会議が開催された。冷戦終了で国際社会がアフリカへの関心を喪失した時、日本が初めて開催し、制度化された。日本外交の成功事例の一つ。中国がアフリカで存在感を強めており、ますます日本が成果を上げることを期待したい。 …
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2019/09/12 岡崎研究所GSOMIAの破棄決定を巡り、米国は韓国に対する批判を強めている。トランプ大統領の考え如何によっては、在韓米軍が問題にならないとも限らない。日本は冷静に今までの立場を維持し、事態の悪化は避けつつ、今後の展開への対応を考えていく必要がある。
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