世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2019年1月16日

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 上記講演で、ボルトンは、特にザンビアやジブチでの中国の進出の事例を直截な言葉で批判し、中ロの活動に対する米国の強い懸念を改めて印象付けた。向こう3年でアフリカ司令部の展開要員(現在約7200人)を1割削減することが決まっていることもあり、テロ対策が軽視されるのではないかとの懸念もあるが、テロ対策は3つの「中核的利益」の一つに明確に位置付けられている。

 アフリカの重要性に焦点を当てようとするトランプ政権の新たな政策は歓迎すべきことであり、必要なことである。アフリカは大きな資源と市場を有しており、いずれ「アフリカの時代」が来るのではないかと思われる。既に南アフリカは世界標準の企業や経済を持っており、アフリカはグローバリゼーションの恩恵を受け、経済、政治の安定を増してきている。マクロの経済成長も高い。

 中国による支援への見直し論も広まっている。中国的な思考や成長モデルがアフリカで拡大しないように、日本を含む米欧は経済支援、投資、企業進出等を強化していく必要がある。日本は、量的にはともかく良いアフリカ援助・関与政策を実施してきた。今の戦略に自信をもって、(1)援助、(2)民間投資、(3)貿易、(4)政治関与を一層強化していくことが重要である。

 アフリカ政策のアイデアは出尽くしている。これからの課題は、その都度ごとの世界状況を踏まえて人的資源、資本、政治安定等関係する諸政策を如何に旨くミックスして、それを持続的、集中的に実施していくかであろう。
 

  
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