2024年12月12日(木)

Wedge REPORT

2019年12月20日

 2019年のラグビーワールドカップ(W杯)、20年の東京オリンピック・パラリンピック(オリパラ)、21年の関西ワールドマスターズゲームズと日本で世界的なイベントが3年連続で行われる「ゴールデン・スポーツイヤーズ」。その最大イベントであるオリパラの開催が迫ってきている。

スポーツが地方創生の起爆剤として期待されている(JIJI)

 13年にオリパラの開催が決定してから、15年にスポーツ庁も設置され、スポーツを取り巻く環境は変化を見せてきた。国は「スポーツの産業化」を推進し、国内スポーツ産業の市場規模を12年の5・5兆円から20年に10・9兆円、25年には15・2兆円へと拡大させる目標を掲げる(下表参照)。

(出所)スポーツ庁スポーツ未来開拓会議中間報告を基にウェッジ作成 写真を拡大

 それに呼応するかのようにスポーツ界には、トップリーグのプロ化の波が押し寄せている。16年には2つのリーグを統合する形でバスケットボールのBリーグが創設され(2部制、計36チーム)、18年には卓球のTリーグが男女それぞれ4チームでスタートした。他にもラグビーやバレーボール、女子サッカーでもプロリーグ化構想が浮上している。

 プロリーグ化とは、ファンやスポンサーを獲得してリーグやチームにお金を呼び込み、競技レベルを向上させることで、コンテンツとしての魅力をさらに高め、ビジネス的にも競技的にも好循環を構築するモデルである。

 プロリーグ化の機運が高まる一方、オリパラ以降は、経済成長の鈍化や人口減少、東京一極集中が加速し、特に地方の活力が失われていくことが予想されている。そこで成熟期を迎える「令和時代の日本」における、スポーツによる地域活性化の可能性を考えてみる。


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