【中学受験】成功を導く父親の役割

2020年3月27日

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西村則康 (にしむら・のりやす)

中学受験専門のプロ家庭教師集団「名門指導会」代表

40年以上、難関中学、高校受験指導を一筋に行う。暗記や作業だけの無味乾燥な受験学習では効果が上がらないという信念から「なぜ」「だからどうなる」という思考の本質に最短で入り込む授業を実践している。また、学習指導だけでなく、受験を通じて親子の絆を強くするためのコミュニケーション術もアドバイスする。

(kna123 / iStock / Getty Images Plus)

どんな結果であっても、今までの努力をほめる

 2020年度の中学受験が終了し、受験生だった6年生は、4月からの進路が決まったことと思います。晴れて第一志望に合格した子、残念ながら第一志望校には届かなかったけれど、第二志望、第三志望校へ進む子、思い通りにいかなくてモヤモヤを抱えたまま進学する子などさまざまでしょう。

 中学受験の目標は志望校に合格することですが、その結果が人生のゴールというわけではありません。まずはどんな結果であっても、「今まで本当によく頑張った!」と、これまでの努力をほめてあげて欲しいと思います。第一志望校に合格した子も、そうでなかった子も、4月から新しい生活が始まります。中学生活に希望や期待感を持って進んでいけるような声かけをお願いしたいのです。

 今年は、新型コロナウイルスの件で、小学校が長期のお休みになっています。そのことが、今後の学習に大きな影響を与えかねないことにもご留意下さい。中学受験の勉強を通して、子どもたちが身につけた一番大切なものは、「毎日あたりまえに勉強する習慣」です。この習慣は、中学生になっても当然大切なのですが、長期のお休みの過ごし方次第で、それを崩してしまうのではないかと心配しています。

 この習慣を崩さないためのポイントは下記の3つです。

1. 生活のリズムを崩さない……早寝早起きが大切です。

2. ゲームと上手につき合う……時間を決めて、それ以上長くやらないことが大切です。

3. 午前中に2時間以上勉強する……中学1年生の内容の数学や英語の予習を毎日続けることが大切です。

中学入学までの期間は、
子どもがスケジューリングを学ぶチャンス

 中学受験は子どもがまだ小学生で幼いため、親のサポートが必要でした。近年の中学受験は、学習量の多さ、内容の難しさともに、普通の小学生が自力でやっていけるものではありません。そのため、親の関わりが必要になります。宿題の確認、丸付け、テスト直しといった日常の勉強から、志望校の選択まで、多くは親が主導で進めていくことになります。その結果、多くの子ども達が学習のスケジューリングを学ばずに中学に進むことになります。

 しかし、いつまでもそのやり方でやっていると、子どもは自分で伸びていくことができません。入試が終わり、中学の入学式までの2カ月間がスケジューリングを学ぶ大切なチャンスなのです。

 中学に入学すると、よほど面倒見を謳う学校以外は、あれこれ指示を出しません。特に歴史あるほとんどの難関校は自主性を大事にするので、先生からあれをやりなさい、これをやりなさいと言われることはほとんどありません。自分で考えて、計画を立てながら勉強を進めていくことが期待されているのです。

 ところが、小学生時代に受け身で勉強をしてきた子どもは、大人から指示がないと何をしていいのか分かりません。勉強のやり方が分からないまま授業を聞き、定期試験を受け・・・・・・を続けているうちに、いつの間にか成績が下がってしまうことがめずらしくありません。そこで、「このままではいけない」と自分で気づき、修正できればいいのですが、自分で勉強のやり方を工夫するという練習をしてこなかった子どもには、何をどうしていいのか分かりません。手をこまねいているうちに学校の授業自体が理解できなくなってしまうことすらあるのです。すると学校生活自体も楽しめなくなってしまいます。中学受験で頑張って第一志望校に合格したのに、入学後、学校の勉強にがついていけずドロップアウトしてしまう子は、どこの学校でも毎年います。

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