旧令墨守の好きな役人が、なぜ集団接種など新しいことをしたがるのか分からない。患者が増えれば無理な話なのに、政府の感染症学者は、クラスター対策で患者を追えばPCR検査は必要ないと言っていた。一方、政府は月に2000万回のワクチン接種を毎年やり遂げていたのにコロナワクチンでは今までの方法ではできないと言う。役人はできないことをできると言い、できることをできないと言う。
接種証明を行動自由のパスポートに使わない謎
2回の接種証明を厳密に行う必要があるとしたら、接種証明を自由に行動できるパスポートとする場合だ。ファイザーのワクチンは、2回接種で95%の人を感染させなくする。しかし、1回ではそうならない。だから、行動自由のパスポートを発行するためには必ず2回接種したことを厳密にチェックする必要がある。
2回接種した人は旅行したり会食したりしても良いはずだ。苦境に立たされている外食旅行業界は、これらの人にお客になって欲しいはずだ。これは極めて有効な需要喚起策になる。しかし、政府は、接種証明を行動の自由に結びつけることに後ろ向きだ。なんとか経済を再開させたい政府が、なぜそうなのか分からない。
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