2022年12月7日(水)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2021年11月10日

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中国意識し、求められる多数派工作

 いずれにせよ、中国は、台湾の扱いの問題もあり、「内政干渉は認められず、民主主義サミットは中国に対する冷戦を仕掛けるものである」と反発を強め、非民主主義体質を自ら際立たせるであろうから、中国との対抗を前面に出さず参加国のハードルを下げても構わないということであろう。

 中国は、台湾への武力行使の場合の国際社会の反応を気にしており、一帯一路構想には、国連総会での対中非難決議を阻止するための多数派工作という面もあると思われる。米国としても、国際社会における多数派工作という観点からも民主主義サミットに幅広い参加を呼び掛けることに意味があろう。

 重要なのは、民主主義の再生努力と並行して、ポスト・コロナへ向けての途上国に対する経済支援策についても米国が内容のあるイニシアティブを進めることである。この観点からは、一帯一路構想に対抗して米国がコーンウォール・サミットで提唱した途上国の環境対策やインフラ整備を進めるためのBuild Back Better World (B3W:より良い世界の再建)構想を早期に肉付けし、日本、EUも協力して推進する必要があろう。

  
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