4月14~15日、米国の議員団が台湾を訪問し、米国が台湾を強く支持する姿勢を改めて明確にした。この様子を描写したBen Blanchardロイター台湾支局長及びYimou Lee同台湾特派員の解説記事を、4月16日付のTaipei Times紙が掲載している。
今回、台湾を訪問した米国議員は、次の6人である。上院予算委員会の共和党トップであるリンゼー・グラム議員(共和党)、上院外交委員会のロバート・メネンデス委員長(民主党)、上院保健・教育・労働・年金委員会の共和党トップ、リチャード・バー議員、上院国土安全保障委員会の共和党トップ、ロブ・ポートマン議員、ベン・サス上院議員(共和党)及びロニー・ジャクソン下院議員(共和党)である。
ロシアのウクライナ侵略がどのように中国の主張する「台湾統一」に影響を及ぼすことになるかについては、米国内でも議論がされている。中国としては、目下のウクライナ侵攻とそれに対する世界各国の反応を克明に注視・分析しているに違いない。
この機会に合わせて米議員団が台湾を訪問したことの意味について、Taipei Timesの記事が論評している。特段新しい内容とは言えないが、ロシアのウクライナ侵攻の時期に合わせて、米国の代表団が本年3月と今回4月の2回にわたり台湾に派遣されたことは、米国・台湾・中国関係から見て、決して軽視されるべき内容ではないことは、上記記事の述べる通りである。
今回4月14~15日の米議員団の台湾訪問の団長には、当初、ペロシ下院議長(民主党)が予定されていたが、コロナ感染症の陽性反応のため、急遽不参加になった。もしペロシが台湾を訪問していれば、1997年、ギングリッチ下院議長が台湾を訪問し、当時の李登輝総統と会見して以来、米国議会の最高位の現職議員になるはずであった。
結局、今回の訪問団は、メネンデス上院外交委員長ら6人で構成されたことは上記の通りである。なお、本年3月には、マレン元統合参謀本部議長が率いる数名の米国代表団が、バイデン大統領の意向を受けて訪台した。