2024年5月26日(日)

チャイナ・ウォッチャーの視点

2023年2月3日

 14億の人口を擁する大国・中国だが、2022年はついに人口純減へと転じた。23年中にもインドに抜かれ、人口数2位に転落する見通しだ。

(AP/アフロ)

 人口減の背景にあるのは少子化だ。22年の出生人口は956万人、前年から108万人減少した。餓死者が続出した大躍進以来、約60年ぶりに、1000万人を割り込んでいる。

 その減少ぶりは凄まじい。直近では2人目出産が全面解禁された16年が1786万人のピークだが、そこからほぼ半減してしまったのだから。一人っ子政策廃止に伴う、一時的な2人目出産需要が消えたこと、新型コロナウイルス流行に伴う経済的不安などの突発的要因があったにせよ、たった6年間で生まれてくる赤ちゃんの数が半分になるとは、信じられない数字である。

中国国家統計局の資料をもとに筆者作成 写真を拡大

 アクシデントがなくとも、中国の少子化が世界最悪レベルであることは違いない。合計特殊出生率(1人の女性が生涯に出産する子どもの数に相当)はすでに日本を下回り、韓国、香港、台湾、マカオに次ぐ世界最低水準に落ち込んでいる。

 その少子化の要因は日本とさほど変わらない。価値観の多様化や経済的に不安定なことを理由とした未婚化、晩婚化が進展しており、また子育ての金銭的・時間的・精神的コストの重さから結婚してもあまり子どもを産みたがらない夫婦が増えたことが背景にある。


新着記事

»もっと見る