連日の酷暑で、例年にもまして疲れを感じている人も多いだろう。これから夏休みをとる方ならこの機会を活用して普段読めなかった本をじっくりと時間をかけて読んでみるのも悪くない。
こうした読書はこれまであたり前と思っていたことを新たな視点で捉え直すきっかけになる。これからご紹介する3冊で「見直しの夏」にトライしてみるのはいかがだろうか。
まずは習慣を見直し
まず一冊目は 『人生をガラリと変える「帰宅後ルーティン」』(リュ・ハンビン著、文響社)。
韓国人の獣医師で、時間管理や副業についての情報を発信するパワーインフルエンサーによる本である。自分の生活をじっくりと見直して、前向きな生き方を獲得しようというメッセージが詰まっている。
夏休みになると日常の仕事からしばし解放され、自分を見つめる時間が多くなる。そうした中で、生き方や仕事、お金、時間管理などについて考える機会も増える。本書はそうした心の動きにヒントを授ける、まさに「見直しの夏」にふさわしい内容である。
本書の神髄は、タイムマネージメントをしっかりと行い、仕事から帰った後のプライベートの時間を活用して自分の人生をより充実させていこうという著者の実体験に基づく教訓である。仕事以外の時間をいかにうまく使って人生を豊かにするかという方法が紹介される。
帰宅後ルーティンを作るにはどうしたらよいかについて著者は「同じ時間に同じことを繰り返せば習慣化できる」と指摘する。そのために著者が実践しているのは、①小さなルーティンを作る、②毎日同じ時間に繰り返す、③一定期間耐える、の3つのステップだという。
うまくいかない時はどうするか。著者はその対処法も記す。
「本当に気が向かない日でも、私はこう考える。『今日やらなければ明日も絶対やらないだろう』『明日は今日より2倍やりたくないだろう』と」。さらに、なんとしてでも毎日続けることに意義を見いだすことが重要だと主張する。