2024年12月22日(日)

「永田町政治」を考える

2023年10月15日

 10月20日の臨時国会召集を前に〝解散風〟が吹き返した。衆院の解散・総選挙をめぐる憶測が永田町で再びかまびすしくなってきた。補正予算編成が決まったこともあって小康状態になりつつあるようだが、年内解散を予想する向きは多い。

(dvids)

 衆院議員の任期はようやく折り返しに近づいたばかり。ここで解散となれば大義名分を問う声は強まり、制限法案提出の動きなどとあいまって、首相の解散権行使をめぐる議論が高まることも予想される。

なお残る〝近日解散〟の憶測

 衆院解散をめぐる揣摩臆測(しまおくそく)は、6月の通常国会末期からくすぶっていた。9月末以降、激しさを増したが、そもそもなぜいま解散なのか。

 各メディアそれぞれ、さまざまな解説、分析を加えているが、大きな理由は来年秋の自民党総裁選との関連だ。再選を狙う岸田文雄首相は衆院解散、総選挙勝利で実績をあげ、自らに有利な状況を作り上げることを目論んでいる。

 来年には防衛費増額のための増税論議が始まる可能性があるため、選挙を戦うには不利だ。2025年になると、10月の任期満了が近づき、時期によっては〝追い込まれ解散〟という印象を与える。

 それらの状況を考慮すれば、選挙に打って出るのは、今から来年初めがベストと考えているようだ。仮にこのタイミングでの解散を逃すと、次のチャンスは25年夏の参院選と合わせた同日選ではないかとみるむきが少なくない。

 具体的な解散日程をめぐっては、10月20日召集の臨時国会冒頭ではないかとの見方が一時強まった。

 衆院が解散される場合、会期中に行われるのが通例で、それを踏襲するなら臨時国会の開会は大きな機会になりうる。しかも今回、岸田首相が補正予算案の臨時国会提出を明言しなかったことが、「予算審議を先送りして解散するのではないか」という疑念をいっそう高めた。


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