2024年5月18日(土)

デジタル時代の経営・安全保障学

2023年11月9日

 ハマスが運営するガザ保健省は戦争が始まって31日目の11月6日、4104人の子供を含む、少なくとも1万22人のパレスチナ人が殺害されたと報告している。

報復の連鎖は終わらない

 11月4日、ガザ地区北部のジャバリヤ難民キャンプで学校がイスラエルの空爆を受け、少なくとも15人が死亡したとロイター通信が報じている。トルコのエルドアン大統領は、イスラエルがガザに激しい空爆を加え、民間人の死者が増え続けていることを強烈に非難し、「トルコはイスラエルを戦争犯罪者として世界に知らしめるだろう」と発言している。

 ブリンケン米国務長官はヨルダンの首都アンマンで、同国のサファディ外相、エジプトのシュクリ外相と共同記者会見を行い、「いま停戦をすればハマスを存続させ、10月7日と同じ攻撃を繰り返すことを許すことになる」と述べた。

 禍根と怨念を残す現状は、暴力の行使が際限なく大きくなり、オーバー・キルになる。殺戮に殺戮で報復する連鎖は果てしない。こうした連鎖に、攻撃の残虐さを伝える情報が寄与してしまうこともあり得る。

 一刻も早い人道的停戦を望んでやまない。

「特集:中東動乱 イスラエル・ハマス衝突」の記事はこちら

   
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