2024年4月21日(日)

Wedge REPORT

2023年12月22日

「復活」できるための新たな動き

 企業の倒産が経営者の人生の終わりとしてしまう要因の一つとして、野崎教授は経営者保証の存在を挙げる。経営者保証は、中小企業が金融機関から融資を受ける際、経営者個人が会社の連帯保証人となることだ。企業が倒産して融資の返済ができなくなった場合、経営者個人が企業に代わって返済することを求められる。これが「人生と事業を不可分なものにしてしまっている」と野崎教授は指摘する。

 こうした課題に対し全国銀行協会と日本商工会議所がガイドラインを作成するなど保証に依存しない融資慣行の確立を進めている。この緩和の動きはさらなる加速が求められる。

 また、金融機関の営業姿勢も創業支援ばかりではなく、事業再生や事業譲渡へも力を入れる必要性も野崎教授は強調する。「事業を立て直す仕事は地味だが、すでにでき上っている会社組織や体制を活用するので、利益を上げやすい。どこに手を付ければ変化させられるか、付加価値を付けられるか、着眼点が重要になっており、銀行員の腕の見せ所」という。

 一部の地域の信用金庫では、事業再生を営業成績として強く評価する動きも広がっているようだ。「ピンチはチャンス」とよく言われるが、「大廃業時代」「倒産件数の増加」といったニュースを必ずしもマイナスに見ない姿勢が私たちにも求められるのかもしれない。

   
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