2024年11月23日(土)

偉人の愛した一室

2024年7月27日

そこかしこに広がる〝生活感〟と〝遊び心〟 

ミュージアムとなっている居室内には季節ごとに陶磁 器やガラス、染織類が展示されている。これらは〝コレクション〟ではなく、実際に使うために購入された逸品たちだ
終戦直後の米国雑誌。次郎はこうした現地の雑誌などを読んで情報収集をしていた
 
日曜大工が得意だった次郎。実際に使っていた数多くの工具がそのまま残っている
次郎が正子へ作ったブラシ入れには  「Hope SHE be MORE TIDY!」という何ともお茶目なメッセージが書かれている
ガレージにある「シラス」とくりぬかれた木箱も次郎のお手製だ。武相荘にはそこかしこに〝生活〟と〝遊び心〟が散りばめられている
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Wedge 2024年8月号より
JAPANESE, BE AMBITIOUS! 米国から親愛なる日本へ
JAPANESE, BE AMBITIOUS! 米国から親愛なる日本へ

コロナ禍が明けて以降、米国社会で活躍し、一時帰国した日本人にお会いする機会が増える中、決まって言われることがあった。 それは「アメリカのことは日本の報道だけでは分かりません」、「アメリカで起こっていることを皆さんの目で直接見てください」ということだ。 小誌取材班は今回、5年ぶりに米国横断取材を行い、20人以上の日本人、米国の大学で教鞭を執る研究者らに取材する機会を得た。 大学の研究者の見解に共通していたのは「日本社会、企業、日本人にはそれぞれ強みがあり、それを簡単に捨て去るべきではない」、「米国流がすべてではない」ということであった。 確かに、米国は魅力的な国であり、世界の人々を引き付ける力がある。かつて司馬遼太郎は『アメリカ素描』(新潮文庫)の中で、「諸民族の多様な感覚群がアメリカ国内において幾層もの濾過装置を経て(中略)そこで認められた価値が、そのまま多民族の地球上に普及する」と述べた。多民族国家の中で磨かれたものは、多くの市民権を得て、世界中に広まるということだ――


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