「石丸新党」への反響が広がっている。
昨夏の東京都知事選で次点となる活躍ぶりをみせて世間を瞠目させた石丸伸二氏(元広島県安芸高田市長)が今夏の東京都議会選に向けて政治団体「再生の道」を結成した。

石丸伸二氏による新党「再生の道」はいかなる「再生」を見せるのか(産経新聞社)
綱領はなく、政策もなし、あるのは多選禁止だけ。有権者はどう判断すればいいのかという指摘は少なくない。SNSを駆使するに長けているだけに、若者を中心に都民の心をつかむ可能性はあるが、一部の世論調査では、船出にきびしい結果も出ている。
綱領なし、政策は候補者任せ
石丸氏は1月15日の結成会見で「再生の道」の具体像を示した。
綱領がないので、公約は各候補の信条、判断に委ねるという。政党ではなく「政治団体」で、他党に在籍する「かけもち」も認める。
都議選42の全選挙区に候補を立て、供託金は支給、応援演説、アドバイスなど支援はするが、具体的な選挙運動は各候補の「自力活動」に任せる。
唯一ともいえる条件として、議員活動は2期8年に制限、勇退後は、地方の首長などへの〝転職〟を望み、積極的に支援するという。都議現職は原則、公認する。石丸氏自身の出馬予定はない。
氏は、「イデオロギーがない、主張がないといわれるかもしれないが、(候補者に)実務能力があるかどうかが重要だ」「東京という豊かな土壌で育った人材を地方に送り出していきたい」とも述べ、独自の公約を掲げて選挙戦を勝ち抜いた人材を、各地のリーダーとして活躍させたいとの考えを示した。
すでに現職都議、OB、経営者らが選考に応募しているという。