2026年1月11日(日)

オトナの教養 週末の一冊

2026年1月11日

 2026年が始まった。 新しい年に心機一転、新たな挑戦をしてみようと考えている方も多いだろう。 年の初めは、昨年までのライフスタイルに変化をもたらす絶好のタイミングである。参考になりそうな3冊を選んでみた。

(Dima Berlin/gettyimages)

セイフティーネットとしての起業

 一冊目は『ライフスタイル起業 ちょっと働き、ほどよく稼いで、ごきげんに生きる』(高橋勅徳著、大和書房)である。起業というと、特に会社勤めをしている人にとっては何かものすごく大変なことのように聞こえるが、あまりお金も時間もかけず、誰もが持っていそうな知識やスキル、ちょっとした特技などで現金収入につなげることができれば、それも立派な起業だということを著者はわかりやすく示す。

 確かに、起業をしようと思い、少し勉強を始めると、しっかりとした事業計画の作成や、資金繰り、従業員を雇って給料を払うことなど一つひとつ詰めていくことが多く、非常にめんどうくさく大変なことがわかってくる。

 それゆえに本書は、できるだけハードルを下げ、可能な限りの低投資で始められ、仕事内容も一人で完結し、すぐに現金収入が手に入る起業のスタイルを提案する。

 そのポイントについて、①低投資―できるだけ元手をかけない、②低成長―そこそこ稼いだら、それ以上は求めない、③低関与―他人の都合で動かない、の3つをあげる。

 さらにこれを踏まえた上で稼ぎ方の類型を3つにわける。熱中している趣味がある人なら、同好の士の間で経済活動が発生しているとして「コミュニティ主導型」となり、学歴や職歴で身につけた経験・スキルがある人で、それが既存のサービスとして取引されているなら「技術・経験主導型」、さらに土地や建物、道具などを既に有していたり、安価に手に入れられる状況にあり、その資産が人を集める性質を持っているなら「モノ主導型」とそれぞれ分類されるという。

 著者はこう記す。

 もはや会社が安定した生活を保障してくれる存在ではなくなり、不測の事態のために私たち一人ひとりが備えておかねばならないこともまた事実です。~(中略)~不意の失職や困窮のリスクに対して、セイフティーネットとして起業を機能させていくことを目指して、筆者は本書を執筆しました。

 不透明な時代の生き方を考えるうえで非常に参考になる発想法を本書は教えてくれる。


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