演習にも攻撃型無人機
調達と研究が進む中、無人兵器は台湾軍の実戦を想定した演習にも本格的に組み込まれ始めた。
9月18日、台湾南部・屏東県の九鵬基地。夜明けとともに天弓3型防空ミサイル2発が相次いで発射され、「2本の白い煙の柱」が空へ伸びた。続いて陸上発射型の雄風3型対艦ミサイル、海軍艦艇から雄風2型対艦ミサイル、米国製の高機動ロケット砲システム「ハイマース」が相次いで火を噴いた。
海上では、雄風3型が標的の退役フリゲート「蘭陽」に命中し、艦体から大きな炎と煙が上がった。この時、国産と米国製の複数の攻撃型無人機が飛来して海上の目標を攻撃し、命中して大きな水柱と波しぶきが上がった。
台湾軍が複数の攻撃型無人機を三軍合同の実弾演習に組み込んだのは初めて。艦載レーダー、空軍の戦術管制システム、機動レーダー、無人機などから得た情報は指揮統制システムに集約され、目標の発見と識別、攻撃手段の選択、射撃へとつながった。
演習を視察した頼総統は、無人兵器と従来型兵器を連携させ、戦力強化を加速する考えを示した。
中東からは「防ぐ側」の教訓
台湾はイランを巡る中東での戦闘からも無人兵器の戦訓を学んでいる。焦点となっているのは、無人機を「防ぐ側」の能力だ。
蕭美琴副総統は9月、台北で開かれた安全保障に関する国際会議「台北安全対話」で、中東での戦闘を踏まえ、陸上と海上の双方で無人機に対する防御能力を強化する必要があると指摘した。安価な無人機への対処に高価な防空ミサイルを使い続ければ、防御側の費用負担が膨らむ。このため、低コストの迎撃手段の整備が喫緊の課題となっている。
台湾国防省は、無人機と対無人機システムを同時に運用し、攻撃と防御の双方で得た経験を技術や戦術の改良に反映する方式にも注目している。
