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2024/01/06 井上雄介
台湾総統選挙の各世論調査は引き続き、与党が優勢を保ち二野党が僅差で迫る状態が続いている。ただ、同日の立法委員選挙は民進党が過半数割れとなる情勢。関心は選挙後の政局で、第二野党の民衆党がキャスチングボードを握ることになるかもしれない。
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2023/11/28 井上雄介
台湾総統選挙で、最大野党国民党と第二野党民衆党の候補者一本化は、多数の大物が入り乱れる大騒動の末、結局不発に終わった。8年間続く民進党政権の終えんを願う有権者をがっかりさせた。次の焦点は総統選と同時に行われる立法院議員選挙だ。
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2023/09/13 井上雄介
台湾総統選挙の各種世論調査で、与党民進党の候補で副総統の頼清徳氏が独走状態を続けている。頼氏の支持が急伸したのは、訪米とその前後の台湾独立に関する発言が評価されたためとみられる。投開票日まで、「一つの中国」が争点となりそうだ。
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2023/07/18 井上雄介
米中衝突は台湾周辺でいつでも起こりうる。中でも南シナ海に浮かぶ小さな東沙諸島が、特に危険な火薬庫になる恐れがある。台湾の離島への注目が世界で高まりつつある。
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2023/04/21 井上雄介
台湾の蔡英文総統が南米2カ国と、経由地米国を訪問した。湾の野党、国民党の馬英九前総統が12日間の中国本土を旅した。蔡総統が中国の圧力に屈しない姿勢を強調する一方、馬前総統は「一つの中国」を繰り返し、中国をめぐる与野党のベクトルは真逆だ。
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2023/03/08 井上雄介
台湾をめぐる米中競争が激しさを増す中、米台関係が親密度を増している。民進党は「反中親米」路線に自信を深めるのに対し、世論は醒めた側面も見せており、実際の民意は揺れ動いているようだ。
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2023/01/11 井上雄介
2023年の台湾経済は、暗雲が漂っている。大黒柱である輸出が中国の「ゼロコロナ」で大幅に減り、FRBに追随する台湾中銀の利上げが、景気を冷やし始めている。内需回復に期待がかかるが、収入減少、物価高、住宅ローン金利上昇の三重苦で消費の力は弱…
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2022/12/05 井上雄介
新型コロナウイルスの水際対策が10月11日に大幅に緩和されてから、訪日する台湾人が激増している。台湾人はコロナ終息とともに日本を訪れることを切望していた。台湾人の日本旅行がなぜこんなに人気なのか。
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2022/11/01 井上雄介
中国の最高指導部は習近平総書記の側近一色となった。中国経済への悲観的見方が強まり、中国でビジネスする台湾企業と事業家(台商)の東南アジア移転に勢いがつく可能性がある。ただ、巨大市場と供給網を理由に、中国を捨てられないとの声も大きい。
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2022/10/05 井上雄介
世界で自動車の電動化が急速に進む中、台湾の電気自動車(EV)産業が大化けする可能性が出てきた。世界最先端の半導体産業とITに加え、リチウムイオン電池も、生産大国ということから、欧米への輸出が急増。台湾経済省も産業のてこ入れを示している。
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2022/08/10 井上雄介
ナンシー・ペロシ米下院議長が、台湾訪問を終えた後、中国軍の軍事行動が休みなく続いている。軍事行動は「常態化」とも言われ、台湾海峡の様相も変わりつつある。台湾市民は今のところ至って平静のようだが、いつまで続けられるかわからない。
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2022/07/18 井上雄介
安倍晋三元首相の銃撃事件後、台湾の蔡英文政権の動きは早かった。事件発生直後に国家安全会議を開き、「元首相に対し、台湾人民の最高の敬意を示す」との基本方針を確認。頼清徳副総統を葬儀に出席させることを決めた。
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2022/07/05 井上雄介
台湾経済が絶好調だ。2021年の経済成長率は11年ぶりに過去最高を更新。1人当たりGDPが、長年のライバルである韓国を超えるのはほぼ確実とみられる。データ上はまぶしいほどの台湾経済だが、社会から高揚感がまるで感じられない。
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2022/06/26 井上雄介
ロシアのウクライナ侵攻と、飛来する中国軍機の激増で、中国の台湾侵攻が現実味を増している。台湾はウクライナ同様、民主主義陣営と強権主義勢力の最前線となった感があり、台湾自身もそう認識している。
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2022/05/21 井上雄介
ロシアが4月末、ポーランドとブルガリアへの天然ガス供給停止を通告したことは、台湾を震撼させた。台湾が輸入する天然ガスの10%はロシア産。石炭も15%近くがロシア産だ。万一、供給が止まれば、慢性的な電力の需給逼迫に悩む台湾は、一気に危機を迎…
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2022/04/24 井上雄介
ロシアによるウクライナ侵攻で、中台の緊張に世界的な注目が集まる中、台湾で徴兵制の復活に向け検討が始まった。立法院法制局が議会を代表して行政府に対し、徴兵制の復活を提案。台湾国防部(国防省)は来年初めに結論を出す方針を明らかにした。
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2022/03/01 井上雄介
「今日のウクライナは明日の台湾」――。ロシア軍のウクライナ全面侵攻後、台湾メディアにこの言葉が踊り始めた。19年の「今日の香港は」、21年の「今日のアフガニスタンは」に続き3回目で、いざとなれば見捨てる「対米懐疑論」が広がる恐れがある。
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2022/02/20 井上雄介
台湾が問題視する中国の人権侵害は、新疆ウイグル自治区よりもテニス選手彭帥さんの失踪だろう。台湾の少数野党、時代力量が昨年11月、蔡英文政権に「外交ボイコット」を求めた際、理由として彭帥さんへの性的暴行とともに、「人間蒸発」を挙げている。
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2022/01/30 井上雄介
台湾で昨年12月18日に行われた、4件の住民投票(国民投票)は、民進党政権の全勝、野党・国民党の惨敗となった。与党・民進党が、住民投票を与野党対決の構図に持ち込み、政権に対する信任投票へと転換したことが勝因とみられている。ただ、わずか4割…
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2021/12/26 井上雄介
二大政党制が確立した台湾では、複数のミニ政党(小党が)活躍している。小党は多様な民意の反映以外にも、若者の政治参加に道を拓く点で大きな存在価値を有しており、その存在感を示す局面もある。
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