ただ、品性のなさが問題となるかもしれない。例えば、カンザス州で94年ぶりに民主党から上院議員に当選したハミルトン牧師に対して、「彼の信仰はキリスト教ではない」と決めつけたのは、尊敬を集める敬虔なメソディスト教会の牧師である彼に対して極めて失礼であった。
ハミルトンは、「彼は私の信仰のことなど知りもしないで」と述べただけだったが、このやり取りで眉をひそめたのは、ハミルトンだけではなかったはずだ。トランプ政権メンバーの品のない言動に辟易した米国民の中には、MADA(Make America Decent Again 品性あるアメリカを再び)という運動を始めた人達さえいるのだ。
知名度とMAGA派の支持
ヘグセス国防長官はどうだろうか。この夏、NBCテレビが、ヘグセスが大統領選への出馬を検討していると報じているし、本人も、軍の政治的中立の伝統を破って共和党候補の選挙遊説に同行して応援したりしている。やる気満々にみえる。
もちろん、中間選挙の敗北の大きな原因とされているイラン戦争を積極的に進めた責任をとって、大統領が辞任を検討したという報道もある。もとより、軍改革のために将軍たちを平気で解任するなど、「咬ませ犬」的な役割を担わされているに過ぎないという見方も強い。
ただでさえ、就任前から性的暴行疑惑まであった。元テレビキャスターであり、他の候補と異なり選挙で選出された公職の経験もなく、すなわち、地盤もないというのである。
逆の見方もできる。選挙で選出されたこともないということは、旧来の政治家と異なり、ワシントンの既得権益に染まっていないとプラスに見ることが出来る。特にMAGA派からはそのように好意的に見られる傾向が強い。
そして、何より、選挙で選ばれた経験がまったくなく、テレビ界にバックグラウンドがある著名人で、政治家として上り詰めた前例がないわけではない。トランプがその好例である。
