2024年4月19日(金)

古希バックパッカー海外放浪記

2016年1月24日

ニッポンのサイクリング・ロード事情

 遺憾ながら日本のサイクリング・ロードなどお粗末すぎて比較にならない。我が家の近くの多摩川のサイクリング・ロードは細い堤防の上に設けられているが舗装された部分の道幅は150センチもない。しかも老朽化して舗装はデコボコ。夏には舗装部分の両側から生えてきた雑草をかき分けながら進むことになる。休日などそこに自転車とランナー、歩行者が押し寄せて鈴なり溢れんばかりである。自転車も人間も一律左側通行という規則を課しているが、道幅が狭く自転車がすれ違う時は接触しないように気を遣う。しかも全長26キロの区間にベンチが設置してあるのは二か所しかない。お年寄りが散歩しても休める場所もないのである。

 以前地元の市会議員が駅前で選挙目当ての街頭演説をしていたので「多摩川の自転車道と付帯設備を市民の健康増進のため整備したらどうか」と詰め寄ったら「河川を管理する法律や規制があり恒久的施設を土手に設置するのは国土交通省と県と市と調整が・・・」と言い訳をしていたがどうもピンと来なかった。

 韓国でも同様の諸規制があるはずだ。韓国では治水対策と農業灌漑や工業用水に効率的に利用するために大きな河川には10キロ毎くらいに堰(ダム)が設けられている。このダムを建設・管理しているのはK-WATER(韓国水資源公社)である。自転車道は河川の堤防や河川敷を利用するだけでなく、山林や国立公園や私有地の田畑を通過して、さらには国道の一部の区間に分離帯を設けたりしてソウル近郊から釜山まで一気通貫で整備されている。大統領直轄で断行しなければこのような全国的な自転車道整備は不可能であろう。日本では市町村が個別に整備しているため自転車道はぶつ切り状態であり、気持ちよく走っていると突然行き止まりとなる。

K-WATERが管理する堰(韓国では堡)の上も自転車・歩行者専用道

フリーWIFIは今や世界の流れ

 脱線したので話を戻す。午後3時、自転車道沿いのカフェで休憩。カプチーノ2500ウオンを注文。韓国もアジアや欧州と同様にフリーWIFIが普及しておりカフェで割高の飲み物を注文しても何時間でもネットが無料で使えるので元は取れる。

 日本を訪問した欧米やアジアのバックパッカーが必ず指摘するのがWIFI利用の不便さである。フリーWIFIは今や国際的常識である。例えばカンボジアの片田舎のゲストハウスに宿泊してもフリーWIFIがある。東南アジアでは欧米のバックパッカーを呼び込むために宿泊施設やレストランやカフェでは必須だ。

 ましてや欧州では当然である。宿泊施設や飲食店以外でも例えば空港やバスターミナルやフェリー乗り場などの公共施設ではフリーWIFIがある。更にマルタ島やシシリー島などの観光地ではフリーWIFIのある公園が少なからずあった。

 “観光立国ニッポン”、“年間観光客3000万人”を掲げるなら日本もフリーWIFI普及が急務ではないだろうか。


新着記事

»もっと見る