マイノリティにやさしい社会を
ところで、特別支援が必要な子(障がい児・生徒)がものすご~く増えていることは29回目に書きました。
医学が進歩したことと、親も特別支援学級でわが子が学ぶことの抵抗が薄れたことも時代の変化からあるようです。
だからこそ、どんな子も活き活きと暮らせるノーマライゼイションのコミュニティが必要なんですよね。
で、最近は性的マイノリティの「LGBT」の話題が増えてきました。
Lはレズビアンのことで、Gはゲイ、BはバイセクシュアルでTはトランスジェンダーの略です。
順番に、女性同性愛者、男性同性愛者、両性愛者、生まれたときに法律的・社会的に割り当てられた性別とは異なる性別を生きる人のことを言います。
そんな時代の流れから、素敵な行政が現れだしました。
東京都渋谷区は今年の11月5日、同性のカップルを結婚に相当する関係と認める「同性パートナーシップ条例(3月議会で成立)」に基づく「パートナーシップ証明書」の発行を始め、女性2人のカップルが第1号となる証明書を受け取りました。
また世田谷区も同日、条例に基づかない「パートナーシップ宣誓書」の受領証交付を始め、7組の同性カップルが受け取ったとの報道がありました。
でも学校現場では、中学の保健で「思春期になると異性に関心が向く」と教えることに学習指導要領ではなっています。しかし、違和感を持つLGBTの子が増えている現状では合わなくなってきています。
そこで文部科学省は、この4月にこのような通知を全国の学校に出しました。
「自認する性別の制服着用や修学旅行での一人部屋を認める」「着替えの際に皆とは別に保健室の利用を認める」「修学旅行で入浴時間をずらす」などを例示し「性同一障害の児童生徒に配慮をすること」や、学校での支援策として、卒業後に戸籍上の性別を変更したケースもあることから「卒業証明書に変更後の性別を書くこと」など、「子どもや親の意向を踏まえ、柔軟に対応するよう求めた」のです。
ただし、「どのように教えるか」までは触れていません。
学校=先生も現代的な課題が増え、保護者や住民が支援しないと大変なことと思います。
障がいを持った子どもたち=マイノリティにやさしい社会にもっともっとしていきたいなぁと思うこのごろです。
はい、では次回まで、アディオス! アミ~ゴ!
※今回の写真は、19年前に当時の秋津小学校の校長・宮崎稔さんを会長に岸が副会長として立ち上げた「学校と地域の融合教育研究会」の毎年各地持ち回りで開催する研究大会のものです。「第19回全国・融合フォーラム2015in沖縄」(今年の11月、沖縄本島の浦添市で琉球大学と共催)と、旅行した際の写真です。
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