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2016年5月13日

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人気を集めるテスラの新型車

 3月31日に発表されたテスラのモデル3は、同社のイーロン・マスクCEOが「大衆向けの購入可能な車」と称した通り、最低でも7万ドルか8万ドルするそれまでの2車、モデルSとモデルXの価格を大きく下回り、3万5000ドルの販売価格となった。1回の充電で215マイル(346キロメートル)走行可能とされている。引渡しは2017年末からの予定だ。

 販売開始後最初の1週間で予約金1000ドルを支払ったのは32万5000人以上と発表された。テスラは予約金などで工場の増設を行い、昨年の生産実績5万台を2018年までに50万台に引き上げるとしている。ちなみに今年の第1四半期の生産実績は1万5000台だった。

 モデル3の販売を陰から支えているのは、米連邦政府と13の州政府などによるEVとPHV導入への支援政策だ。

EVとPHV普及を支援する米国

 米国ではEVあるいはPHVを購入すると最大7500ドルの税額控除が受けられる制度が2010年から導入されている。税の還付が受けられるが、納税額が7500ドル以上なければ、納税額までの還付となる。

 米国で販売されている全てのEVは最大7500ドルが還付される対象だが、PHVはガソリンの使用も行われCO2の排出も想定されることから車種により還付額は異なる。例えば、Audi 2016 A3 e-tronでは4502ドルだ。販売台数が20万台に達したところで、その車種への補助金は打ち切りになるので、補助金を当てにしてテスラ・モデル3を予約した人のなかには補助金を貰えない人も出てくることになる。

 さらに、地方政府による上乗せもある。例えば、カリフォルニア州ではEV購入者には2500ドル、PHVには1500ドルの現金による戻しがある。高額所得者は対象外だが、低所得者には金額が上乗せされる。

 同様の制度は欧州諸国、日本などでも導入されている。中央、地方政府による支援が行われる理由は、CO2の排出抑制が簡単ではない輸送部門での排出抑制を効果的に進め、気候変動問題に対処するためだ。

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