質問5 研究開発者の力を引き出すために必要なインセンティブはなにか?
回答
⒈ 期限(企業としては最大5年であろう)と予算を与えて、後はできるだけ口を出さないこと。これは小川社長がしたことと同じこと。
⒉ 成果が出たらストックオプションなどしっかりした経済的なメリットを与えること。米国では、与えなければ、他社に移籍するか自分で企業を立ち上げてしまう。
⒊ 日本では、米国と違うからそういうインセンティブは与えられないという人も多いが、それであれば、優秀な人材は日本から流出する、または育ちにくいのが自然の摂理ではないか。日本は淘汰されるべき大企業を延命し、中小企業、ベンチャー企業を育成せず、一方で米国は世界中から優秀な頭脳を集めて厚遇している。日本の技術的な地盤低下は目に見えている。どちらを選ぶかは中国の自由だ。
質問6 (聴衆の中国の大学の先生からの質問)中国でも産学協同ということが言われているが、そもそも中国の教育は失敗しており優秀な学生を輩出できていないので、協同しても企業の足を引っ張ってしまうのではないか?
回答
⒈ 日本、中国、韓国等のアジアの国々の教育の目的は、有名大学に合格すること。失敗の原因はそこにある。
⒉ 米国の大学の目的は、子供の生存の能力をつけさせること。だから、子供の頃からプレゼンやディベート練習をし、株式投資の練習もさせる。
⒊ その先に、アカデミックな働きかけがあり、初めて教育として機能する。
⒋ 中国も教育を改革したいのならば、まず、そこから考え直すべき。