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2024/08/23 堀井伸浩
中国は低炭素化に向け、石炭火力にバイオマス・グリーンアンモニアの混焼、あるいは排出されたCO2を集めて地中深くに貯めるCCSの導入を進める具体的政策を明らかにした。今回はアンモニア混焼に絞って、この取り組みや今後の展望について考察する。
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2024/07/05 堀井伸浩
ロシアによるウクライナ侵攻から間もなく2年半、欧米諸国が経済制裁を加えているが、ロシア経済は意外と悪くない。ロシアの原油・ガス輸出が欧州以外の国へと流れたためで、その代表が中国とインドとされている。本当のところはどうなのか。分析した。
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2024/05/31 堀井伸浩
国際エネルギー機関が2026年にかけて世界の石炭消費量は減少し、23年が石炭消費のピークとなる、と展望している。中国が今後3年間で石炭消費を減少させるとしているが、中国のエネルギー需給を観察している筆者にはその分析が正しいとは全く思えない。
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2024/01/18 堀井伸浩
昨年12月のCOP28で、「化石燃料からの脱却に合意」という成果が強調された。石炭火力も狙い撃ちされ、脱石炭連盟にG7で日本だけが加盟していないとする記事も配信された。しかし、これらは絵空事と言える。再エネ導入国の中国の現状から見ていきた…
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2023/08/24 堀井伸浩
自民党再エネ議連の事務局長を務めていた秋本真利議員による洋上風力にまつわる疑惑は、再エネが「絶対的正義」とする風潮が招いたとも言える。過剰なレントシーキングをかけることは、国富を失うことにつながり、制度の再考が求められる。
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2023/04/04 堀井伸浩
今年4月に開催されるG7気候・エネルギー・環境相会合に向けた準備会合において、議長国の日本が準備した共同声明原案に石炭火力の全廃時期を明示していないことを欧米勢が反発している。しかし自らを棚に上げてよくぞ言えるなと呆れるばかりである。
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2022/11/16 堀井伸浩
岸田文雄首相は総合経済対策の中で電力価格の補助を掲げた。こうした価格補助は無分別なバラマキだからというだけでなく、市場の資源配分の最適化機能を損ない、日本社会にとって正しい水準を超えて過剰に電力を消費することになる愚策というほかない。
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2022/08/18 堀井伸浩
岸田文雄首相が7月14日の記者会見で、原発再稼働への言及が取り沙汰されたが、「火力発電の供給能力を追加的に10基を目指して確保する」とも述べたことにも注目したい。火力の供給能力拡充方針について、欧州のエネルギー政策の潮流とともに評価する。
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2022/07/26 堀井伸浩
岸田文雄首相が「原発を冬に備えて最大9基稼働する」と発表した。内容は既に決まっている再稼働を予定通り進めますと表明しただけに過ぎないものであったが、反発は少数にすぎないため、他の原発についても迅速に再稼働へと政治力を発揮して欲しい。
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2022/04/22 堀井伸浩
ロシアによるウクライナ侵攻で化石燃料が急騰したのを受け、わが国では「一層再エネの導入スピードを加速するべき」という主張をする人たちがいる。実に短絡的な視点であり、かえってわが国のエネルギー安定供給と経済性を危うくする暴論である。
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2022/02/14 堀井伸浩
三菱商事を中心とするコンソーシアムがが昨年末、秋田県および千葉県沖の3海域における洋上風力プロジェクトの入札を総取りしたのに対し、入札基準の見直しや審査評価の透明化を見直すべきとの声がある。これは正論なのか、中国との比較から考えてみる。
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石炭火力で気候変動対策のゲームチェンジを 海外輸出停止の見直しに向けて
2022/01/20 堀井伸浩英国グラスゴーで開催されたCOP26で白日の下にさらされたことは、先進国と途上国との間の埋めがたい〝分断〟であった。その象徴が石炭火力の「段階的廃止」へと進む流れに対してインドが終盤で異を唱え、「段階的削減」に押し戻した一幕であった。
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