“題目の巷”京都に咲いた 華麗なる法華芸術

2009年10月10～11月23日　京都市東山区・京都国立博物館

等伯、光悦、宗達…。近世日本美術を牽引した京都の芸術家たちは、みな法華信仰者だった。日蓮の存在を軸に華開いた、京都町衆文化の粋。

“和歌の家”冷泉家 「奇跡の文庫」が大公開

2009年10月24～12月20日　東京都台東区・東京都美術館

文学史に燦然と輝くスターたちを輩出してきた冷泉家。800年にわたり伝えられてきた貴重な書物の数々に、典雅な宮廷文化の香りを感じる。

和歌山の食堂に格別の昼食あり

炊き立てごはんに、みそ汁、焼き魚に冷や奴。こだわりの調味料もズラリとそろう。しみじみ真っ当な定食屋こそ、庶民の三ツ星レストランである。

奈良は月が美しい

奈良とお月様には格別の関係がある。異国の地で望郷の想いを月に託した阿倍仲麻呂。美しい月を見上げ、日本渡航への思いを強くした鑑真。10月3日の中秋名月は、月に導かれた日本の歴史に想いを馳せよう。

鎌倉市鏑木清方記念美術館

賑やかな通りの閑静な美術館 （神奈川県鎌倉市）

終の住処・鎌倉で消えゆく明治の叙情を描き続けた鏑木清方。挿絵画家から出発し文筆もよくした彼の絵は、絵画と文学の架け橋である。

松ケンに太宰…ユーモアと偏屈さが同居する青森県人

太宰治や寺山修司ら青森出身者の作品には、陽性のユーモアもしくは偏屈な暗さを持つ笑いがある。独特な才能を育てる青森の風土とは？

石毛直道「万葉グルメ」

旨いものを素直に喜び愛でる心は、現代も万葉の昔も変わらない。万葉歌に詠まれたグルメな鯛料理は、現代にも通用する味なのである。

キーパーソンに訊く 若冲ブーム

【特別インタビュー】MIHO MUSEUMで初公開 「象と鯨図屏風」を読み解く

爆発的なブームを起こしている江戸の日本画家、若冲。MIHO MUSEUMで初公開されている大作について、鑑定した東大名誉教授の辻氏にインタビュー。

阿修羅と仏像ブーム

近年は仏像ブームで、開催中の興福寺・阿修羅展は入場者160万人を超える見込みだ。しかしそのうち何人が、阿修羅像が造られたワケをご存じだろうか？　

“動く古典”と称される、 平安朝の荘厳な祭り

2009年9月15日　石清水八幡宮

『徒然草』にも登場する八幡宮の古式ゆかしい石清水祭。とりわけ平安絵巻さながらの「胡蝶の舞」は、千年の歴史を目の当たりにするよう。

横須賀“食”物語　カレー＆バーガー

ビッグな熱々パテとたっぷり野菜のアメリカン・バーガーに、王道をゆくシンプルな海軍カレー。日米海軍の歴史に根ざす温故知新の味を再発見。

【トリノ・エジプト展】 現地取材レポート

神秘的空間に蘇る ツタンカーメンの彫像/東京都美術館（～2009年10月4日）

30年以上エジプトで発掘調査を行ってきた早大の近藤二郎教授が見所をご案内。アカデミー賞受賞美術監督による会場演出は一見の価値あり。

イサム・ノグチ庭園美術館

屋島と五剣山を借景とする （香川県高松市）

偉大な彫刻家がアトリエに選んだのは、石の産地としても有名な高松。現在その地には美術館が建てられ、清々しい庭園に作品群が佇んでいる。

【追悼】日本のファーブル 熊田千佳慕のメッセージ

個展開催直前のインタビューを掲載

現在、開催中の個展に先立ち、編集部では熊田さんに作品の見どころや絵の話、人生観などを伺っておりました。小さな生命を慈しむように、細い筆で1本1本丹念に描かれた虫や花の絵。その絵と同じように、愛に溢れていた熊田さんのお人柄が偲ばれます。謹ん…

奥本大三郎「蝶と死の影」

若くして散った大津皇子の一首は、ギフチョウを追いかけて登った二上山と母の思い出。昆虫収集家として知られる著者の万葉。

黒船ゆかりの町に太鼓が鳴り響く

2009年8月14日～15日　下田八幡神社

徳川の威風をいまに伝える豪壮な太鼓祭り。夏の下田に人々の掛け声と華やかな鳴り物が響く。

ドラマチックな演出で見せる 世界屈指のエジプト…

2009年8月1日～10月4日　東京都美術館

門外不出のツタン・カーメンに出会えるチャンス！ 日本初公開となる古代エジプトの至宝１２０点。

梅は和歌山　日本酒仕込み

梅酒ブームの火付け役。梅の本場・和歌山の蔵人が真心を込めて仕込む、ふくよかな酸味を含んだバランスのよい梅酒。

いつも目の前に、大海原

横須賀美術館　谷内六郎館　神奈川県横須賀市

週刊新潮の表紙を描き続けた谷内氏。その絵画はこの世の光景全てが輝いて見えるものだった。その背後にある「いつも震える神経」とは――。

海部宣男 「日本の七夕・アジアの七夕」

今年の“世界天文年”を機にアジアの星に関する伝説を集めている天文学者が七夕を詠んだ和歌の中から、最も美しいという一首について語る。