人はなぜ面白さを感じるのか
人はなぜおもしろさを感じるのでしょうか? それには脳の働きを知る必要があります。脳の中で感情を司るのは、大脳辺縁系になります。怒り/恐れを感じる部分です。緊張するとノルアドレナリンやドパーミンといった脳内物質が分泌されます。これによって、脳は考えろという指令を前頭前皮質に送ります。ここで思考/意思がおこなわれます。もし、問題が解決するとオキシトシンやドーパミンが分泌され、脳は幸せな気分になり、成功体験になります。体験を記憶領域に残すと同時に、喜びの感情が起こり、
ゲームに当てはめると、まず、ゲームではストレスを与えます。そして、考える時間を与えます。そして、プレーヤーに解決を促します。例えばテトリスの場合、ピースが落ちてきます。一瞬、どこに移動するかを考えます。成功します。次にまた緊張、この状況の認識から思考、実践、結果、確認、
人の持つ習性に着目する
次に人はどんな物事に興味を示すのでしょうか。まず、動くモノにひかれます。そして、他とは違うユニークなものを見つけます。バラバラのものがあると並べて整理したくなります。そして、比べて同じものを見つけたり、違うものを見つけたりします。時間などの制限に緊張します。例えば、保育園の先生が園児を静かにさせるためのテクニックとして、5、4、3とカウントダウンしていく。これで園児は注目して静かになるんですね。これらは全て危険回避をするために本能から起こる緊張=ストレスです。
ゲームでは、このような人が危険を回避して安心したいという本能や欲求を利用します。緊張する状態においてから安心をエサにして、それを乗り越えると報酬がもらえるとか、セーブできるとか、
ほめてもらえるからゲームを続ける
なぜゲームには、ご褒美=報酬が欠かせないのでしょうか。それは人はほめられると、
皆さんはお子さんをほめていますか? あんまり、ほめないという方が多いのではないでしょうか。なぜお子さんがゲームをやめないかと言えばほめてもらえるからです。我々はもっと子供をほめてあげる必要がありますね。ゲームは成功しても失敗してもチャレンジするだけで、ほめてくれるし、レベルは上げてくれるし、金貨はもらえるし、本当に肯定し続けてくれる存在です。
ゲームは最も身近なインタラクティブな存在です。皆さんもゲームをプレイするときにゲームの向こう側には、人をもてなすために「たのしい」をデザインした人がいることを思い出していただければ幸いです。
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