From LA

2020年11月5日

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 事前予測とは裏腹に史上稀に見る大接戦となっている米大統領選挙。選挙から一夜開けた11月4日の時点で獲得代議員数はジョー・バイデン氏の253人に対しトランプ大統領が214人となっている。バイデン氏はあと17人で大統領の座を射止めることになる。

ロサンゼルスの投票所(筆者撮影)

 バイデン氏の勝利がほぼ確定しているアリゾナ州、ネバダ州を合わせると代議員は17人となるため、このままではバイデン氏の勝利は固いと見られる。トランプ大統領側は有利と見られていたウィスコンシン、ミシガンを落としたことが痛手となった。

 しかしバイデン氏の代議員が270人に達しても、トランプ政権は敗北を認めることはないだろう。現在いくつかの州の開票差し止めを訴えており、郵便投票に不正があった、と裁判に持ち込むことは間違いないだろう。その場合、年内いっぱいもしくは来年まで次の大統領が決定せず、国が混乱することも予想される。

 

実際にトランプを支持しているのは白人富裕層

 ではなぜトランプ大統領はあれだけの悪評を抱えながら、依然支持されるのか。ニュースでは熱狂的なトランプ支持者がよく取り上げられるが、低所得の白人労働層というイメージは正しくはあるが間違いでもある。実際にトランプを支持しているのは白人富裕層だ。

 理由として、民主党政権になった場合、現在の富裕層への減税措置が廃止され、高い税率に戻ることが確実であること、法人税も引き上げられ、株式の配当にも影響が出る可能性があるからだ。

 若者がバーニー・サンダース氏を支持した理由は「公立大学の学費無償化」「公的健康保険」「公立の保育園」「学資ローンの減免」などだ。米国の大学は私立ならば4年間で少なくとも3000万円程度、公立でもUCLAなどの有名校では2000万円程度が必要、と言われる。安い公立大学もあるが、多くが2年制で3年次からは別の大学に編入する必要がある。

 また医療保険は内容によって大きな差があり、最高のケアを受けるためには1人あたり月に1000ドル以上かかるのが普通だ。安い保険では受診できる病院が限られる、医師がレントゲンやその他の検査の必要性を訴えても保険会社の許可が下りなければ不可、などのデメリットが多い。

 しかし富裕層は子弟を奨学金なしに有名私大に通わせることができるし、最高の健康保険を持っているから最高のケアも受けられる。それができない人々に自分たちの税金が回されることを実は快く思っていない。

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