2022年8月9日(火)

オトナの教養 週末の一冊

2013年2月8日

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本多カツヒロ (ほんだ・かつひろ)

ライター

1977年横浜生まれ。2009年よりフリーランスライターとして活動。政治、経済から社会問題まで幅広くカバーし、主に研究者や学者などのインタビュー記事を執筆。現在、日刊サイゾーなどに執筆中。ブログ:http://golazo-sala.cocolog-nifty.com/pinga/

――サイクルスーパーハイウェイはどうでしたか?

ロンドンのスーパーサイクル・ハイウェイ
(写真提供:秋山岳志氏)

秋山氏:自転車レーンで、車道上の一番左側を青色に塗ってあるだけなのですが、場所によっては歩道上に誘導されたり、裏道に誘導されたりと、なるべく切れ目なく自転車を利用出来るようになっている。また、情報提供がレーン上に書かれているので、まったく土地勘のない人でもそのレーンに沿って走れば目的地まで到着することができる。ロンドン在住の方にインタビューをしたのですが、ドライバーもサイクリストも歩行者も自転車レーンは自転車が走るところという認識を共有しているので、お互いに気をつけるようになり、安全で走りやすいという意見も聞きました。

 特筆すべきは、これだけ自転車が走る空間を確保したことで、このことは東京も見習うべきだと思います。

――本書に出てくるイギリスの自転車通勤制度も大変面白い試みだと思いました。

秋山氏:自転車通勤制度は、通勤に自転車を使う人が雇用主に制度の利用を申請すると、自転車が安く購入できる制度です。

 ただ、これを日本の会社に適用しようとすると様々な問題があります。そもそも日本では、自転車通勤を禁止している会社があるくらいですから。また、日本の企業では自宅から会社までの交通費を通勤手当として支給している企業が多い。そうすると自転車通勤の社員と、電車通勤の社員で通勤手当をどう処理するのかという問題が発生します。

 イギリスでは、基本的に自宅から会社までの交通費は社員が負担します。それならば多少自転車購入にお金が掛かっても、数年の間の交通費を考えれば自転車通勤をしたほうが安く済むわけです。

――それだけ自転車が普及すると、子どもへの啓発も重要だと思います。イギリスでは子どもへの自転車教育はどのように行われているのでしょうか?

秋山氏:学校に講師を派遣し自転車の乗り方についての講習をしているとイギリス在住の方から聞きました。これはバイカビリティと呼ばれるもので、バイク=自転車と、アビリティ=能力、の造語だそうです。

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