2022年10月8日(土)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2022年5月9日

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 4月25日、キーウ訪問をすませたブリンケン国務長官およびオースティン国防長官はポーランドの国境近くで記者団と会見した。この中で、ブリンケン長官は「ロシアは失敗しつつある、ウクライナは成功しつつある」と述べた。

 オースティン長官は「彼等(ウクライナ)は勝ちたいという思いでいる。われわれは彼等が勝つことを助けたいという思いでいる。われわれはそのことをやろうとしている」、「ロシアがウクライナに侵攻してなしたようなことを再び出来ない程度にロシアが弱体化することを我々は望んでいる」などと述べた。

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 そして、ウクライナを助けるために、翌26日にはドイツのラムシュタイン米空軍基地でオースティン長官主催の同盟国・有志国による会合が行われ、ウクライナに対する榴弾砲、戦車など長距離攻撃が可能な兵器を含めこれまで以上に強力な武器支援が申し合わされることとなった。

 これは、戦闘が新たな段階に入ったことへの新たな対応と見られる。ウクライナ東部をめぐる戦闘では、キーウ周辺での防衛戦と異なり、平地での本格的な地上戦が予想され、異なった地形での異なった戦闘には異なった能力が必要になると国防総省のカービー報道官は説明している。

 しかし、オースティン長官の発言は、米国の目標は変わりつつあるのかとの印象を与えた兆候がある。ウクライナの「勝利」を定義しないままでは意味がないが、米国はウクライナが生き残るだけでなく、勝利させることを視野に入れつつあるのではないかとの印象をメディアに与えたようだ。

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