2024年5月9日(木)

新しい〝付加価値〟最前線

2022年8月28日

超お勧め体験 グリルアカデミー

Weber Connectが採用されたPILSEシリーズ デジタル式温度調節機能が付いており、より細かい温度調整ができる

 南青山のショップの同一フロアにあるのが、Weberの「グリルアカデミー」。スペース的には、ショップより広め。専任のBBQシェフに、BBQ料理を教えてもらい作ることがでる。

 開口一番のシェフの言葉は、「BBQは料理。いろいろな料理を作ります!」

 日本は、BBQとは言うが、基本「野外焼肉」だ。焼肉は焼肉で、和牛と共に、深淵なところもあるが、料理としては焼肉だ。焼く時間も短く、会話を楽しむ雰囲気ではない。

 ところが、正式なBBQのように「丸焼き」を作るとなると、時間がかかる。弱火でじっくり熱を入れていくので、待ち時間は長い。いつも丸焼きというわけではないが、海外のBBQは、野趣豊かなコース料理と言うとわかりやすい。食べ方も、テーブル席で、取り分けた料理を食べる。間違っても、自分で勝手に取りに行く、立って食べることはない。当然、会話も楽しめる。

 要するに、同じBBQと言っても、アメリカンスタイルとジャパニーズスタイルでは全く違う。Weberは本格的なアメリカンBBQを日本に浸透させるには、その美味しさを体験してもらうことが重要と考えているわけだ。

 私もグリルアカデミーを実体験してみた。当日作ったものは、「前菜 野菜のポモドーロ」「メキシカンハンバーガー」「BBQプライムリブ」「バナナスモアズ」の4種類。全部で、大体、2時間くらいかかった。まず感じたのは、こんなに多様な料理をBBQというのか、ということだ。確かに全て焼きがはいる料理なのではあるが……。肉が焼けるのに時間がかかるので、ゆっくり調理すればいい。日本の野外焼肉とはかなり違う。

左上)前菜 野菜のポモドーロ 左下)メキシカンハンバーガー 右上)BBQプライムリブ 右下)バナナスモアズ スペアリブが湾曲しているのは、十分火が入り、骨が軟化したため

 NETFLEXなどで、米国のバライティがいくつも見られるようになったが、その中にBBQマスターを決めるドキュメントがある。料理の鉄人のBBQ版だ。しかし、オーダーはもう少し細かい。基本素人なので、肉:○種類、サイド:○種類と料理の数は規定がある。この時、肉の種類も違う。しかし、一番違うのは、時間だ。短い方だと5時間。しかし出場者は、「俺の普段のBBQ時間は10時間だ!」とかのコメントが並ぶ。BBQは、まる1日ゆったり楽しみながら、作るのだ。

 このゆっくり楽しんで作っていることが印象的だ。失敗して、まずい皿と言われても、あまり落胆はしない。料理には失敗が付き物だからだ。本当は悔しいのだろうが、BBQの席で、不平不満をぶち上げることはしない


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