2022年12月9日(金)

都市vs地方 

2022年10月7日

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佐藤泰裕 (さとう・やすひろ)

東京大学大学院経済学研究科教授

大分県別府市出身。1996年東京大学経済学部卒業。2002年東京大学大学院経済学研究科博士(経済学)。名古屋大学大学院環境学研究科准教授、大阪大学大学院経済学研究科准教授等を経て18年より現職。

 2022年9月26日に2023(令和5)年度大学入学共通テストの出願受付が始まった。高校卒業者数に占める大学進学者数は5割を超え、大学進学はもはや特別なことではない。しかし、それを希望する高校生にとっては将来を左右する重要な出来事であり、また、国や地域にとっても、将来活躍する人材の教育という観点から重視すべき出来事である。こうした大学進学においても、都市と地方の間に大きな差が見受けられる。

(Chinnapong/gettyimages)

都道府県ごとの大学進学率と大卒者割合

 図1は横軸に2020年の15歳以上人口の自然対数値をとり、縦軸に21年3月卒業の高校生の大学進学率(大学のみで短大などは含まない)をとったものである。いずれも都道府県別の数字である。

(出所)文部科学省「学校基本調査」および総務省「国勢調査」 写真を拡大

 これをみると、大学進学率が最も高い東京都の67%と最も低い鹿児島県の34%との間には33ポイントもの開きがある。また、点線で描いた近似直線の傾きが正の値になっていることから、全体的には人口規模の大きな都道府県において大学進学率が高いことがわかる。ここに短大等進学を加えてもこの傾向は変わらない。

 さらに、大学を卒業した後に大卒者がどのように分布しているかをみてみると、大学進学率よりも大卒者が一部の地域に片寄っていることが確認できる。図2は、横軸に07年3月卒業の高校生の大学進学率を、縦軸に20年の30~34歳人口のうち最終学歴が高卒以上の人口に占める大卒以上の人口割合をとったものである。図2で図1よりも昔の大学進学者の数字を用いている理由は、その人たちの30代前半の様子と比較するためである。

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