2024年11月22日(金)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2023年1月31日

 先進国は大概少子高齢化に悩んでいる。フランスとスウェーデンは子供の出生数が多く、少子化をある程度克服している。しかし生まれている子供の過半数は婚外子である。そういうことにすることには中韓両国ともに抵抗がある。

 日本は出生者数の男女比はほぼ同じで、中国や韓国とは異なる。日本の少子化問題の克服は中韓両国よりは易しいのではないか。シングルマザーの許容、支援をすれば、フランスやスウェーデンのような効果が得られるかもしれない。

 中国の人口減少は経済、政治の面で大きな影響を今後世界に与えていくだろう。注視していく必要がある。

 1978~89年の中国最高指導者であった鄧小平は、共産党指導者の任期制や集団指導制や外交での国際関係の処理などで新しい路線を打ち出した賢人であったと考えられる。今、習近平がそれを逆回転しているのを残念に思っているが、鄧小平の一人っ子政策は、長い目でみれば誤りであったように思う。

今年にもインドが「人口世界一」の座に

 上記のFTの記事にもあるように、今年にも、インドが中国を抜いて世界第一の人口を抱える国家になる。世界第一の民主主義国でもあり、若年層の人口割合の高いインドが、今後、世界経済や国際政治で、存在感を増して行くことは間違いないだろう。

 日印関係は、今までも良好に推移してきたが、さらに緊密化して行く余地がある。日米豪印のクワッドの枠組みが出来たことも、日本にとってプラスに働くだろう。

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