一方で、常に万全の状況で本番を迎えられるわけではない。
実は、東京ドームでの単独公演『GIFT』は直前のコンディションが最悪で、開催すら危ぶまれる状況にあったという。それでも、羽生さんはそんな素振りをみじんも見せることなく、特設のリンクで華麗な舞を披露していた。
音楽監督を務めた武部聡志氏がショーの終盤、羽生さんが本番を迎える当日深夜まで練習を積み重ねてきたというエピソードを披露している。羽生さんは苦しい表情をいっさい見せることなく、帰途の新幹線の時間が迫る中でも、報道陣の前に姿を見せると質疑にも丁寧に応じてくれていた。
さらなる進化を遂げるプロ2年目
濃密なプロ1年を経て、2年目に突入する羽生さんは、1年目と同じサイクルで活動することはしなかった。2年目で挑む初のツアーに際し、『RE_PRAY』のホームページには、こんな一文が掲載されている。
2022年7月、プロアスリートに転向。
その後も、フィギュアスケートを突き詰め、
未知の世界を見せ続けている羽生結弦。
その羽生が新たに見せるのが、
『Yuzuru Hanyu ICE STORY 2nd “RE_PRAY” TOUR』です。
羽生さんが次にどんな一面を見せてくれるのか。どんなサプライズが起こるのか。この秋、いよいよプロ転向2年目の「進化像」がベールを脱ぐ。