「穀類」「たんぱく質」「野菜」
食品を3つに分かりやすく分類する
カロリー同様、食品や食材に含まれる栄養素は、私たち誰にも見えない。しかし、この見えない栄養素とその働きについて、幼い頃に学習している。それが「3色食品群」である。
「3色食品群」は、食品が持つ栄養素の働きの特徴によって、食品を「赤色・緑色・黄色」の3つに分類したもの。当初の分類による食品の色分けは、信号と同じで、より注意が必要な「赤色」は血や肉になるもの、注意は「黄色」の熱や力になるもの、そして「緑」の体の調子を整えるもの、である。3色をそろえて食べることで、栄養のバランスが良い食事になる。栄養素の働きから見るのではなく、3つに分類された食品群から見るように見方を変えれば、栄養を考えずとも構わないわけである。筆者たちは現代の食生活に合わせ、これに倣って、食品を3つに分類した。
現代の私たちはエネルギー量の過多になりがちであり、より注意すべきもの、皆が気にしているものとして「黄色」を「ピンク」に。そして最近注目を浴びているたんぱく質に相当するものとして「赤色」を「青」に。類似しているが新しい分類、すなわち仮に「新・3色食品群」として混乱を避けるため色を変えた。
■ピンク:穀類
いわゆる主食といわれている食べものである。米、麦、そばなど。エネルギー源と考える。
本来はいも類やトウモロコシも含むが、現代の食生活ではそれを毎日食べる人もいないだろうし、現代ではエネルギー源として摂取していないためここには含めない。それらは「緑:野菜など」に含める。
■青:魚・肉・卵・大豆・牛乳・乳製品
乳製品について、日本人の牛乳摂取量は諸外国に比べて少ないこと、そしてカルシウムばかりに注目がいくがたんぱく質が豊富な食品であることから、肉類などと同じに分類し、当初の分類から変更していない。
■緑:野菜類
きのこと海藻類も厳密にいえば野菜ではないが、含めている。要するに、ピンクと青以外をここに含める。
分類した群の数を多くすると煩雑になる。そして結局それが「実践できない」ことにつながってしまう。保育園・幼稚園児や児童が学べた3つの群であれば、誰もが覚えられる。