Wedge REPORT

2014年3月1日

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 これは経済学的には「希少性」の価値における論点であり、たとえば金やダイヤモンドの価値を正当化するときに用いられる説明で、ビットコインがよく金貨に喩えられるのもそのためだ。

 最近のビットコインの高騰は、この希少性によっても説明できるだろう。

 出回っているビットコイン(供給)が比較的少ないときに、欲しがっている人(需要)が相対的に多ければ、そのプライスは跳ね上がる。

 ただ、希少性だけではその価値を説明しきれないところもある。たとえば、金はかねてから有用かつ貴重な金属として扱われていたが、ダイヤモンドは有史以来、希少であり続けているが、ここまで高い価値を認められているのは比較的最近である(研磨技術が確立されていない近世以前においては、ダイヤモンドはたんなる硬い石として認識され扱われていた)。

これまでの貨幣と決定的に異なる点

 それでは、希少性以外の性質、たとえば利便性としてビットコインを考えると、どうだろうか。

 金やプラチナは宝飾品のほかに化学反応の触媒にも使われるが、ビットコインにはこのような実用性がないのは明らかだ。仮想通貨である以上、それはアカウント上の数量を示すだけのものだ。

 ただ、ビットコインの利便性は、取引における使い勝手のよさにある。先にも書いたように、高い機動性と匿名性であり、その性質上、(とくに通貨圏をまたがる少額の)決済が考えられるが、マクロ経済をも考慮に入れると、新興国や財政破綻危機に直面するその国の主に富裕層(たとえばギリシャの富豪など)、あるいは自国通貨のインフレ・ヘッジ(金融緩和政策下の仮想的なGOLDに相当)をしたい人には魅力的に映るだろう。

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