ダボス会議に欠席、重要な外交舞台逃す
2026年はアメリカによるベネズエラ侵攻(1月2日)で幕を開けた。マドゥロ政権の正統性はともかくとして、米国の強硬手段に対して「国際法違反」として各国が非難しているが、日本は態度表明を避けた。
トランプ大統領が提唱しているガザ平和評議会への招待状が日本にも届いているが、政府の態度表明は未定だ。首相はじめ政府首脳が総選挙に忙殺されている中で棚ざらしとなる可能性もある。
高市首相による解散表明会見のあった1月19日、スイスのリゾート地、ダボスで世界経済フォーラム(ダボス会議)の年次総会が開幕した。
各国のビジネスリーダーに加え、フランスのマクロン大統領、フォンディアライエン欧州委員長らも出席。トランプ大統領が6年ぶりに現地入りした。日本からは片山さつき財務相らだった。
米国によるグリーンランド領有問題で、マクロン大統領とトランプ大統領が、対面ではなかったものの激しく応酬、ウクライナのゼレンスキー大統領を中心にウクライナ支援策が協議された。
グリーンランド領有にトランプ大統領がこだわるのはレアメタル獲得という実利のほか、温暖化で北極海の氷が解け、中国、ロシアの船舶が跳梁、安全保障上の脅威になることへの懸念だ。
この問題は日本にとっても無縁ではない。北太平洋に中国船が増加すれば日本の安全保障にも大きくかかわる。高市首相が出席していれば、議論をリードするチャンスもあったろう。
ダボス会議は一例だが、総選挙ゆえに外交機会を逃すという意味では象徴的なケースだろう。
国際的なプレゼンスがいったん薄れてしまえば、国内政局が安定しても、日本への関心を取り戻すのは容易ではないだろう。「抜き打ち解散」の代償は大きなものになるかもしれない。
