2026年3月26日(木)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2026年3月26日

 米国は、戦争継続か停戦かの岐路にある。攻撃は続いている。トランプの発言は揺れている。米国は、停戦に舵を切るべきだ。

 イラン戦争は、原油価格の高騰を通じて大きな世界経済の問題になっている。イランも湾岸諸国への攻撃を止め、ホルムズ海峡を再開すべきだ。この戦闘は、無謀だったし、ハースの言葉を借り入れば「不必要な戦争」だった。

 世界は既に大きな対価を払わされている。そして米国の信頼も大きく傷ついている。トランプもネタニヤフに振り回されてはならない。

関係国の連携以外、解決策はない

 3月11日には国連安全保障理事会が開催され、イランによる近隣国の攻撃停止を呼びかける決議を賛成多数で採択した。バーレーンが提出した決議案(日米等135カ国が共同提案)には米英仏など 13 カ国が賛成し、ロシアと中国は棄権した。良い動きだ。

 米国とイスラエルの一方的攻撃を国際化し、コントロールしていくことが大事だ。また、同日の主要7カ国(G7)首脳会議、国際エネルギー機関(IEA)の原油協調放出の合意も前向きな動きだ。関係国の連携以外、解決策はない。

 G7、IEAの動きによりやや安心したのも束の間、イラン情勢の対立は一層激化している。3月12 日、イランはモジタバの声明なるものを国営放送で発表し、①「ホルムズ海峡の封鎖は、確実に継続されなければならない」、②「(中東)地域の米軍基地は即時に閉鎖されるべきであり、攻撃されるだろう」、③2月28日の小学校攻撃には「必ず報復する」と徹底抗戦の構えを示した。

 他方、トランプは、作戦の継続を強調し、イランの核阻止は原油価格上昇よりも重要だと強調した。双方の発信、特にトランプの核阻止が原油価格上昇よりも重要だとの思考は非常に懸念される。短絡的だ。

 揺れ動く発信のトランプは、不必要に緊張を煽るべきではない。イランは中東の大国であり、大きな国力や長い歴史を持つ。イランを力の空白にしてはならない。

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