ロシアはイラン型の攻撃用ドローンを大量に製造しているが、ウクライナの方が上手で、そのドローンは防衛線を維持するだけでなく、ロシア領の奥深くにあるエネルギーインフラや軍事施設も攻撃している。今やウクライナは軍事的ニーズの半分は自前で生産している。
他方、ロシアは経済的に中国への依存を深め、砲弾や前線に送る兵士の調達も北朝鮮に頼っている。もちろん米国とイスラエルは軍事力でイランを圧倒し、両国はイラン領内のどこでも爆撃して廃墟にすることができる。しかし地上軍を送り込まない限り、軍事的優位は政治的成功につながらない。
戦争は始めるのは容易だが、終わらせるのは至難の業だという格言は正に真実だ。いずれかの時点で失敗した戦争はそれぞれの指導者の政権を変えることになろう。
1905年の日露戦争での敗北、そしてアフガニスタンでのソ連の敗北のように、ロシアでは失敗した戦争は政治的変革につながった。プーチンの政治的遺産もウクライナでの失敗によって規定されることになるだろう。他方、トランプは政権転覆を目指す戦争はしないと約束したが、米軍は全能だと思い込んでしまい、その代償を今米国の消費者が支払いつつある。
プーチンとトランプは、ノルウェーのノーベル平和賞選考委員会が余計な雑音なしに受賞者を選考できるようにはしてくれた。プーチンは元々対象外だったが、トランプはそうであったとしてももはや二度と選考の対象にはならないだろう。
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統治が揺らぐ可能性
このカール・ビルトの論説は、プーチンのウクライナ戦争もトランプのイラン戦争もうまく行っていないことを指摘し、プーチンもトランプも恥をかいているのみならず、今後、政治的に苦境に立たされる可能性があると指摘している。まだウクライナ戦争もイラン戦争も継続中であり、その結果を先取りしたこのカール・ビルトの所見は彼の希望的観測を反映しているように思われるが、的を射ている可能性もあるので、紹介した。
