ウクライナ戦争については、戦場でウクライナ軍が善戦しており、占領された領土を少しではあるが、取り戻しつつある。プーチンは14年のクリミア併合の成功体験からいわゆる特別軍事作戦でウクライナ全土を短期間で征服し得ると考えたと思われるが、その考えは甘すぎたと言わざるを得ない。
プーチンがこの失敗した戦争後もロシアの指導者にとどまれるかは日露戦争の敗戦でニコライ2世の統治が揺らいだ故事をビルトは書いているが、プーチンの統治が揺らぐ可能性は十分にあると考えられる。
中間選挙は敗北か
トランプについては、ベネズエラでのマドゥロ拘束の成功体験とイスラエルのネタニヤフの唆しもあり、イラン戦争に乗り出したと思われるが、ビルトが指摘するように地上戦をやらないで空爆だけでイランを屈服させることは出来ないだろう。
トランプの支持率は、ガソリンの値段の高騰などインフレに対する不満を中心に下がってきている。11月3日に中間選挙があるが、少なくとも下院では民主党が過半数を制する可能性が強まっている。トランプが株取引で個人的に懐を温めていたことなどもトランプ支持率に影響を与えると思われる。
このカール・ビルト論説は、今後の国際情勢判断についての一つの重要な視点を提供すると思われる。

