科学で斬るスポーツ

2015年5月22日

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図3 ラケットの握り方
シェークハンド型は握手をするときのように、ペン型は、ペンを持つように握る
(出典:「スポーツ大百科」(悠書館))
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 基礎データとなるラケットの握り、ラバーの種類について説明する。ご存知の人も多いと思うが、まずは図3を見て欲しい。シェークハンドは、攻撃とレシーブ双方に向くが、体の正面を突かれたり、フォアハンドからバックハンドへの切り替えに時間がかかったりするという欠点がある。現在のトップ選手は、この握りが大半だ。

 一方、ペン型は攻撃には最適だが、バックハンドにおけるスマッシュなどが打ちにくいなどの弱点がある。

 ボールが当たるラバーの種類は、スピンをかけるのか、スピードボールに頼るのか、ネットに近い台上でプレーするのか、選手の個性を見極める上で一つの判断材料にもなる。基本的には、図4のように、「裏ソフトラバー」と「表ソフトラバー」がある。

 裏ソフトラバーは、表面が平坦なラバーで、ボールに接触する面が大きく、回転がつきやすい。多彩な攻撃ができるといわれる。

図4 表ソフトラバー(下)と、裏ソフトラバー(上) (出典:「スポーツ大百科」(悠書館))
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 一方、表ソフトラバーは、粒状の突起が打球面にあるもので、ボールとの接触面が少なく、摩擦は小さい。そのため速い球を打ち返しやすいので、台の近くで、相手の回転に関係なく、速い球を打ち返す戦法に向く。

 試合のビデオ撮影・分析を担う日本スポーツ振興センターのパフォーマンス分析担当(卓球)の池袋晴彦さんは「1大会100試合、年間1000試合の映像を撮影し、分析している。上位だけではなく、ランキング100位前後の選手の研究も極めて重要。どこかの国際大会で対戦する可能性があるからだ。こうした映像を日本選手がいつでも見られるようにサポートしている。JISSが開発した映像データベースSMART systemで閲覧するが、すでにライブラリーは6000試合を超えている」と語る。

 選手やコーチは映像をSMART systemのほか、YouTube、国際卓球連盟が配信しているitTVなどで見て、試合の戦術立案などに活用している。

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