世界潮流を読む 岡崎研究所論評集
世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察するコラム。
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2025/05/28 岡崎研究所トランプの関税政策に対するラテンアメリカの反発や不満を利用して、中国の影響力拡大が懸念されている。諸国は過度な中国依存を望まない立場にあろうが、米国を過度に刺激しない範囲で中国との関係強化を図る動きを防ぎ得ない。
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2025/05/27 岡崎研究所トランプ政権の関税措置に関する米英合意は、経済的あるいは法的に美しいものとは言わないであろう。主権国家間の自由化の合意というよりも、暴力団の親分に対する庇護のための支払いに近い。
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2025/05/26 岡崎研究所ロシアのウクライナ侵攻はNATO拡大が根本原因ではないことは明らかだ。プーチンがウクライナへの全面侵攻を決断したかという問題と、NATOに対する脅威認識の問題は、政治・軍事的側面と精神的・思想的側面の両方の観点から見ることができる。
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2025/05/23 岡崎研究所イランと米国の3回目の交渉が4月26日にオマーンで行われた。これまで以上に詳細で技術的な議論に踏み込んだとみられる。双方とも取引を欲しているのは明らかだが、トランプは三つの大きな障害と取り組む必要がある。
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2025/05/22 岡崎研究所トランプ政権の大学と法律事務所に対する威圧的行動に対し、ハーバード大学が果敢に対決する困難な道を選択した。この戦いは、いずれ最高裁に持ち込まれれば、トランプ政権の憲法修正第一条の違反に当たるとの判断が下る可能性は十分あると思われる。
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2025/05/21 岡崎研究所中国による台湾侵攻について、米国の戦略家たちは、米国は戦うかもしれないと中国に思わる限り、習近平は中国統一を先送りするだろうとみているが、この考えは 3 つの要因によって疑問視されるようになった。
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2025/05/20 岡崎研究所カナダ総選挙で、トランプ発言に強く反発している自由党のカーニー首相続投を選択した。豪州の総選挙でも労働党が引き続き政権を担う結果を生み出した。法や原理原則にとらわれない恐喝屋には、恐喝は有効でないことを示していくことが必要であろう。
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2025/05/19 岡崎研究所ロシアへの恐怖は西側同盟を結束させたが、トランプの停戦交渉はそれを分裂させかねない。同盟の基礎として、価値観、利益、信頼の三点が挙げられるが、欧州はそのすべてに危機感を積もらせている。
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2025/05/16 岡崎研究所貿易は相互依存関係で、今の米国と中国のように、双方が高い関税を掛け合う事態では、どちらがより大きな「痛み」を感じるかが問われる。米中関税戦争では中国が有利にある可能性もあり、トランプ政権は誤算をおかしているとも言える。
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2025/05/15 岡崎研究所トランプは一連の関税措置によって世界の貿易経済構造を自分中心の朝貢体制に作り替えようとしている。すでに各国は関税交渉のためにいくつかの条件という「贈り物」を届けている。しかし、この体制形成には三つの問題に突き当たる。
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2025/05/14 岡崎研究所トランプの関税政策は行き当たりばったりで、特に中国への戦略が欠けている。政権はこれから次々と例外を認めなければならない運命にあるのかもしれず、トランプこそ焦っているのかもしれない。
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2025/05/13 岡崎研究所トランプ大統領はその新たな安全保障戦略として、中国とロシアに楔を打ち込む「逆キッシンジャー」という難度の高いひねり技を賭けようとしているとの説が出ている。ただ、すでに中露は「天井のない協力関係」とされており、幻想に終わる可能性も高い。
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2025/05/12 岡崎研究所習近平はトランプ関税政策を活用して関係強化を図ろうと、ベトナム、マレーシア、カンボジアへ歴訪した。関税が米国にマイナスの影響を及ぼすことは、既に幅広く認識されているが、若干認識不足がある 3 点を指摘したい。
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2025/05/09 岡崎研究所トランプ関税は、中国に地政学的状況の再編の機会を与える。米国が自損行為で落ちていき、世界が相対的に中国に頼らざるを得なくなる。米国が中国を偉大にしかねない。
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2025/05/08 岡崎研究所米国務省が中国および香港の高官6人を対象とする制裁措置を3月末に発動した。トランプ政権で人権問題に関連してとられる初の対中制裁措置。中国による民主主義への威嚇や脅迫は続いており、日本も対応が必要だ。
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2025/05/07 岡崎研究所トランプがなぜ、関税にこだわり続けているのか。それは、国内外で自らのパワーを強める手段と見ているとみられる。関税を「自殺的行為」といった表現もなされているが、トランプ政権は、国際関係における中長期的な影響には無頓着と思われる。
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2025/04/25 岡崎研究所シグナルゲートに続き、トランプ政権の国防省の紛争想定と戦略的優先事項を記した「機密/外国人への提供不可」の 9 ページの国防省内部文書が流出した。政治的意図に基づくものだが、そこにはプラスとマイナスの側面がある。
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2025/04/24 岡崎研究所トランプ大統領は、サウジアラビアのムハンマド皇太子との良好な関係を復活させている。大きな理由の一つは、原油価格を引き下げることにあるのではないかと想像される。関税政策によるインフレをある程度オフセットできると考えているようだ。
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2025/04/23 岡崎研究所トランプ政権が同盟国から距離を置く政策をとっていることから、各国が核兵器への関心が示す。一方、核のオプションを追求した際のトランプの反応も予測困難だ。かつてのニクソン政権から得られる教訓もありそうだ。
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2025/04/22 岡崎研究所欧州は、今や断固として欧州防衛の責務を果たそうと予算を増加させているが、さらに大きな責務が障壁のない防衛装備の供給網を創ることだ。安全保障に比べれば通商上の政策は劣位に置かれるべきだとしている。
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