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2020/07/28 牧野健太郎(読み解き),近藤俊子(構成/文)
お江戸で美人画といえば、喜多川歌麿さん。その歌麿さんが若い娘さんの生活を写して描いた「娘日時計」5枚シリーズの中の1枚「娘日時計 午ノ刻」。髪を上げて浴衣をはおり……何気ない湯上がりの1コマ。歌麿さんの美人画には、色っぽさと清涼感が同居し…
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2020/04/24 牧野健太郎(読み解き),近藤俊子(構成/文)
材木置き場の間に富士山が見える「冨嶽三十六景 本所立川」。北斎さんは、この作品に洒落心と遊び心、職人魂を描きました。
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2020/01/24 牧野健太郎(読み解き),近藤俊子(構成/文)
大名行列に棒手振りに2匹のわんちゃん。早朝の日本橋は、まだ夜の藍を残しつつ、ほんのりと桃色に明けていきます。欄干の擬宝珠は幕府のご普請。毛槍を掲げて登城のお侍さんを横に、お魚・根菜もりもりと、お江戸の一日が始まります。
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2019/12/26 牧野健太郎(読み解き),近藤俊子(構成/文)
18世紀の江戸っ子アイドル三人衆。芸者さんに水茶屋の看板娘、煎餅屋の娘さん。はんなり、しっかり、ちゃきちゃきっと、三者三様の溌剌さにふっくらみずみずしいお肌もはちきれんばかり。お江戸を支えた女性たちの明るい美しさが浮かんできます。
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2019/07/25 牧野健太郎(読み解き),近藤俊子(構成/文)
ところは浅草猿若町、現在の浅草六丁目あたり。十五夜お月様の下で芝居小屋や食事処、江戸の早ずしに、わんちゃんズ!?ころりとまろい3匹とお母さん。そして二階と通りでそっと見つめ合う二人…。黄金色の光をうけて、人々も心なしかやわらかなお顔。
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2019/05/20 牧野健太郎(読み解き),近藤俊子(構成/文)
木曽馬、与那国馬に津島馬のお仲間がわんさか揃う首夏馬市。初夏の清々としたお空の下、在原業平も歌に詠んだ現・知立で開かれていた馬市は、今やお昼時。お弁当屋さんもお重を持ってのんびり歩いています。
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2019/02/26 牧野健太郎(読み解き),近藤俊子(構成/文)
It’s a Hokusai world!大白波が小舟を掴みかからんばかりに鎌首をあげ、遠く波越しに見えるは雪をかぶった冬の富士。世界中を魅了するGREAT WAVEは、百にして神妙たらんとした北斎が71歳にして描いた一枚。2020年から…
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歌川広重「浪花名所図会 堂じま米あきない」
2018/11/23 牧野健太郎(読み解き),近藤俊子(構成/文)手を振り怒鳴り、てんやわんやの大騒ぎ。熱気盛んなここは大阪・堂島米会所。8人のミズカケンジャーが、ここが引き潮とばかりに柄杓で水をぴしゃり! 逃げて怒って笑って騒いで、天下の台所で働く人たちの顔はなぜかとっても楽しそう!?
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葛飾北斎「冨嶽三十六景 諸人登山」
2018/07/26 牧野健太郎(読み解き),近藤俊子(構成/文)疲労困憊、ザンバラ髪。ご来光を見るために富士登山。寒いし疲れたし、ここらでちょっと居眠り…、の間に東の空は明るくなってきました。古希を迎えてなお「いちからはじめる」決意の「前北斎為一」さん。富士登山も人生も修行なのです。
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歌川広重「名所江戸百景 水道橋駿河台」
2018/06/05 牧野健太郎(読み解き),近藤俊子(構成/文)「江戸っ子は、5月の風の吹き流し」。さっぱりとした江戸っ子の気性を表したがごとく、お江戸の空を風をはらみ天下の富士を遠景にゆうゆうと泳ぐ大きな真鯉。現在の水道橋駅付近にあった武家屋敷を眼下に、青々とした季節の勢いが感じられます。
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歌川広重「名所江戸百景 亀戸梅屋敷」
2018/03/21 牧野健太郎(読み解き),近藤俊子(構成/文)江戸っ子がこぞって愛した臥龍梅。吉宗さんもゴッホさんも魅了した見事な枝っぷりは水戸の光圀さんの命名です。まだ肌寒い空の下、梅は咲いたかと香りに誘われのんのんと、三百本の花に囲まれお茶に句会に梅詣で。時がゆうるりと過ぎていきます。
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喜多川歌麿 「歌撰戀之部 物思戀」
2017/10/24 牧野健太郎(読み解き),近藤俊子(構成/文)恋は恋でも人妻の恋。着物から真白に眩しい腕をさらし、小さな手に物憂げな顔を乗せるうら若い女性。小袖の千鳥は千々に乱れる胸のうちを表したかのようにハタハタと羽を羽ばたかせます。世界に誇るお江戸のスーパー職人たちが作り上げた粋っぷりをご覧あれ!
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歌川広重 「東海道五拾三次之内 由井 薩埵嶺」
2017/07/25 牧野健太郎(読み解き),近藤俊子(構成/文)大きく帆を張る船が海行くここは駿河・薩埵峠。切り立つ崖から顔を覗かせた雪の富士が、東海道の旅路に静かな感動を与えます。物流の大動脈となっている現在の風景は、定点カメラやライブ映像で配信されていて、今昔の変化を比較できます。
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葛飾北斎 「冨嶽三十六景 東海道品川御殿山ノ不二」
2017/05/16 牧野健太郎(読み解き),近藤俊子(構成/文)東海道・品川宿の名所で、穏やかな海と雪を残した富士山を肴に楽しいお花見が始まります。今も昔も春と言えば、桜。春空、桜の花に酔って浮かれる声が聞こえてきそうです。
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歌川広重 「名所江戸百景 山下町日比谷外 さくら田」
2017/04/28 牧野健太郎(読み解き),近藤俊子(構成/文)手前に羽子板、空には羽根がふんわり、凧がゆらゆら。現・日比谷公園内に在った鍋島藩の上屋敷が赤い御門に「鼓の胴のしめ縄飾り」をあげています。左脇の門松と、羽子板の竹と歌舞伎役者の尾上梅幸で「松・竹・梅」!景色豊かな江戸のお正月の一日が流れて…
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歌川広重「名所江戸百景 びくにはし雪中」
2017/04/21 牧野健太郎(読み解き),近藤俊子(構成/文)東京・有楽町駅近辺に在った比丘尼橋。高速道路が走る現在ですが、江戸時代は江戸城外堀を向こうに京橋川が流れていました。雪が降る中、「山くじら」の看板、焼き芋売りや小犬が遊ぶ景色が昔懐かしい。
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葛飾北斎 「名所江戸百景 冨嶽三十六景 尾州不二見原」
2017/04/12 牧野健太郎(読み解き),近藤俊子(構成/文)絵の中心に、槍鉋を手に励む職人さんとお月様のように丸い桶。脇に松、桶の奥から小さな富士山がのぞく心憎い演出が世界中の人を魅了しています。
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歌川広重 「名所江戸百景 深川萬年橋」
2016/11/02 牧野健太郎(読み解き),近藤俊子(構成/文)吊るされた亀の向こうには富士山。これは深川で行われたある祭礼の日のひとコマ。房総と江戸の水路を結ぶ小名木川の風景から、妄想も膨らませてみましょうか。
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歌川広重 「名所江戸百景 八ツ見のはし」
2016/05/29 牧野健太郎(読み解き),近藤俊子(構成/文)今は東京駅近くの一石橋。富士山が見える名所であり、さらに8つの橋が見える江戸のベストスポット。広重の描いたこの橋で、ちょいと江戸散歩しましょうか。
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歌川広重 「名所江戸百景 東海道五拾三次之内 鞠子」
2016/05/21 牧野健太郎(読み解き),近藤俊子(構成/文)東海道五拾三次は、弥次さん、喜多さんらしき人物がよく描かれている。例えばこの1枚、登場する人や小物にもストーリーが盛り込まれていて想像が膨らむ。
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