特集:瀕死の林業
今まさに、日本の林業は〝瀕死〟の状況にある。一方で、希望もある。現場を歩くと、森林所有者や森林組合、製材加工業者など、〝現場発〟の新たな取り組みを始める頼もしい改革者たちの存在があるからだ。瀕死の林業、再生へ─。その処方箋を示そう。
-
【第2回】間伐から見る日本の森林・林業の世界
2023/06/30 中岡 茂林業家はどのように間伐の量を決め、いかなる効果を求めるのか。現場でも取り入れられている理論を紹介しながら考えてみたい。
-
2023/06/21 田中淳夫
土倉庄三郎にもっとも脂が乗って活躍したのは、1900年前後だろう。還暦を迎えた1900年の6月、庄三郎は川上村の村長に就任する。その2年前からは村会議員を務めていた。これまで衆議院議員(請われて第1回衆議院議員選挙へ立候補するが、途中で辞…
-
山林王・土倉庄三郎の足跡③
2023/06/15 田中淳夫1896年には貴族院・衆議院の両議長に庄三郎を中心とする有志が「古社寺保存の請願」を提出している。ここで文化財、なかでも古社寺の建築や美術品などがいかに大切かと力説し、それが今失われようとしていると危機感をあらわにする。
-
山林王・土倉庄三郎の足跡②
2023/06/09 田中淳夫数年前のNHK朝ドラ『あさが来た』は、明治の女性実業家広岡浅子をモデルとしていた。浅子は、成瀬仁蔵がめざした日本女子大学(当時・日本女子大学校)設立を支援して奔走するわけだが、この日本初の女子大学設立運動にはドラマに描かれなかった重要人物…
-
2023/06/06 中岡 茂
森林・林業の専門家でも9割方が間伐に肯定的だと思う。私も間伐について否定するつもりは毛頭ないが、林野庁HP「間伐とは?」での最新見解には、「ううん……」と唸りたくなる。上げ足を取るつもりはないが、あえてコメントさせていただこう。
-
日本林業の2つの道「予定調和」か「デカップリング」か
2023/06/05 泉 英二林業に聞き慣れない用語は多いが、「林業における予定調和論」もその一つだろう。日本の林業では、「経済・生産」と「環境・公益」が対立するのではなく、両立するという考え方が江戸時代から日本には広まっていた。
-
山林王・土倉庄三郎の足跡①
2023/06/02 田中淳夫「年間10万本から100万本、平均して30万本の苗を植えた」。吉野の林業家、土倉庄三郎が晩年に漏らした言葉である。15歳から約60年間で1800万本の木の苗を植えたというのだ。これがとてつもない本数、面積であるのは言うまでもない。
-
2023/05/26 野川隆輝
林業界のサプライチェーンはこれまで、信頼関係が希薄な「閉ざされた世界」の中にあった。既存の発想から転換し、新たな価値の創出を目指す改革者たちの挑戦に迫った。
-
-
2023/05/19 鈴木賢太郎
スギ花粉の猛威が日本列島を襲った4月、岸田文雄首相が花粉症対策に言及した。しかし、日本の林業(林政)はこうした政治発言に左右されてきた歴史だと言っても過言ではない。目先の「成長」を追い求めすぎるあまり、「持続可能な森林管理」の観点からも、…
-
-
2023/05/22 泉 英二
日本の林政はここ十数年、「林業の成長産業化」路線をひた走っている。「持続可能な森林管理」をベースにした森林法制への転換が不可欠だ。
|
|