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2020年1月22日

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樫山幸夫 (かしやま・ゆきお)

元産經新聞論説委員長

元産經新聞論説委員長。政治部で中曽根首相番、竹下幹事長番、霞クラブ(外務省)詰め、ワシントン特派員、同支局長、外信部次長、編集局次長、正論調査室長兼論説委員、産経新聞社監査役を歴任。2度のワシントン勤務時代は、ホワイトハウス、国務省などを担当、米国の内政、外交など幅広く取材した。

広がるか「国賓反対論」

 注視すべきは、日本のメディアや政界で、このところ、習近平主席の「国賓」来日に反対する動きが顕在化していることだ。 

 産経新聞は、尖閣周辺での領海侵犯や度重なる日本人拘束、香港やウィグルなどでの人権問題をあげて、「主張」(社説に相当)で真っ向から異議を唱えている。

 立憲民主党の枝野幸男代表は1月12日のNHKの番組で、新疆ウィグル自治区、チベットなどでの人権問題を理由にやはり明確に反対する姿勢を示した。

 河野太郎防衛相も1月14日、米国での講演で、尖閣周辺への中国公船侵入などを踏まえ、「状況改善が必要だ、さもなければ(習氏)訪問に向けた環境作りが難しくなる」との認識を明らかにした。政府部内から慎重論がでたことには驚かされるが、中国の基本姿勢に変化がないなかで、こうした議論がでるのは当然だろう。

 「国賓招待反対論」が国内で燎原のように広がったら、安倍政権はどうするか。日中関係は再び後退するだろう。

  しかし、そうなっても動揺することはない。日中関係の改善も、結局のところ、〝かりそめの恋〟にすぎないとみることができるからだ。そう考えれば気が楽になるだろう。

  
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