2024年11月22日(金)

古希バックパッカー海外放浪記

2020年2月9日

日本国内での自転車運搬は鬼門

 自宅と空港の間の自転車と携行荷物の運搬はさらに難題である。日本は鉄道会社もバス会社も自転車持込には厳格な規定を設けておりハードルが高い。13キロの自転車と15キロの携行荷物の二つ併せて30キロ近い荷物を1人で公共交通機関のみを利用して運搬するのは正直シンドイ。

 26インチの自転車は分解してケースに入れて肩に担いで運ぶしか方法がない。さらに15キロの大きなバッグを運ぶのである。1人では同時に運べない。

 折り畳み自転車であれば工具なしで二つ折りにして小さくすることが可能で、さらにサドル部分を押せば車輪を転がして運ぶことが可能である。布製カバーをかければJRもバス会社も車内持ち込みOKである。

 私の場合は自宅から羽田空港まで自転車で二時間程の距離なので海外旅行でフライトを探す場合は極力羽田発着便を選択している。そうすれば自宅~羽田空港を自走できる。

折り畳み自転車の隠れたメリット

 20インチの折り畳み自転車は26インチのスポーツ車に比較してスピードは遅いし、7段変速しかないので山岳地帯の上り坂ではほとんどペダル走行できない。それでも“安心”という大きな隠れたメリットがある。

 26インチの普通サイズの自転車でも海外では鉄道ならば分解せずにそのまま乗せられる。しかしバスでは事前に予約が必要のケースが多い。さらには分解してケースに入れることを要求されるのが一般的である。しかも追加料金を徴収される。

 地方都市や田舎のローカル路線では大型バスではなく小型バス、マイクロバス、ミニバンが多い。大型バス以外では荷物スペースが狭いので自転車持込は不可だ。

 他方で折り畳み自転車はスーツケースと同じ扱いが一般的である。しかも追加料金も不要のことが多い。たいていの場合は荷物を積んだまま自転車を収納スペースに入れることができる。

 自転車旅では急な悪天候に遭遇したり山岳地帯でバテた時など自走を断念せざるを得ないことが多々ある。通りがかりのローカルバスに容易に載せられることが折り畳み自転車の一番のメリットである。

 ただし、今回台湾一周(環島)では幸いにも全行程自走できたことを申し添える次第。

 以上、第3回に続く。

  
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