2022年12月8日(木)

新しい原点回帰

2022年10月15日

»著者プロフィール
閉じる

磯山友幸 (いそやま・ともゆき)

ジャーナリスト

千葉商科大学教授(4月から)。1987年日本経済新聞社に入社。フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長などを務め、11年に独立。著書に『2022年、働き方はこうなる』(PHPビジネス新書)など。

野並晃
崎陽軒代表取締役社長
1981年生まれ。2004年慶應義塾大学経済学部を卒業後、キリンビールに入社。07年崎陽軒に入社、21年1月公益社団法人日本青年会議所第70代会頭に就任。22年5月崎陽軒代表取締役社長に就任。

 「横浜名物」と聞いて、「崎陽軒のシウマイ」を思い浮かべる人も多いに違いない。何せ、1928年(昭和3年)に発売以来、もうすぐ100年になる超ロングセラー商品だ。関東に住む人はもちろん、全国各地に多くのファンが存在する。

昭和3年発売の「シウマイ」(崎陽軒提供)

 「発売以来、豚肉と干帆立貝柱を使う原料は同じで、一度も味を変えようと意図したことはありません」

 4代目社長の野並晃さんはそう語る。だが、もちろん、同じものを単に売り続けることで、今日まで存続できたというわけではない。世の中が大きく変化する中で、「常に楽しみ方を変えてきた」と野並さんは言う。常に新しい「楽しみ方」、新しい形を提案し続けることで、多くのファンを惹きつけてきた、というのだ。

 実は崎陽軒のシウマイは、買う人の「楽しみ方」を考えることから生まれた。もともと崎陽軒は1908年(明治41年)に初代横浜駅(現在の桜木町駅)の構内営業の許可を得たことをルーツとする。牛乳やサイダーなどの飲み物や餅や寿司などを売っていた、という。その後、横浜駅が現在地に移るのと共に移転。大正時代には駅弁も売るようになった。

横浜駅東口にある崎陽軒本店。中華の他、ビアホールやイタリアンレストランも入っている

新着記事

»もっと見る