現場はついていけるか?
中国では21年の「共同富裕」政策の実施以降、学習塾などの新規開設は許可されていないが、大学ではAI教育を学べるところが増えているという。北京に住み、高校生の子どもがいる筆者の知人も、「今からでも、子どもにAIを学ばせたい」と話していた。ただ、ピアノや絵画のように、中国各地に学べる環境や、優れた指導者が大勢いるというわけではないので、「よい指導者がいれば、引く手あまただろう」とも話す。
米シンクタンクによると、米国の企業や研究機関に在籍するAIの研究者の4割は中国の大学出身者だという。つまり、米国に留学後、本格的にAIの研究者になったということだと思うが、今後、梁氏の成功をもとに、国内人材を発掘し、育成していくことに政府は躍起になるだろう。
逆に米国留学経験者を排除していく可能性もありそうだ。中国ではいま、アニメ映画『ナタ2』が爆発的ヒットとなっており、「国産アニメ」の大成功のニュースが連日メディアを賑わせている。「国産」にこだわるという点で、これからAIを学ぶ若者の夢も広がっている。