共和党も抜本的対策へ
共和党連邦上院議員たちで構成する「全国共和党上院委員会」(NRSC)は、テキサス州上院議員特別選挙における想定外の敗北を受け、去る2月3日、中間選挙に向けた戦略について非公開の緊急会議を急遽招集した。出席した議員の1人が政治メディア「The Hill」に明かしたところによると、複数の議員たちから「このままでは、下院だけでなく上院の多数確保も危うい」との危機感が表明された。
とくにコリンズ(メーン州)、ティリス(ノースカロライナ州)、クルス(テキサス州)の3議員からは、それぞれの州における中間選挙に向けた情勢報告が行われ、「党挙げて抜本的対策が急務」との厳しい指摘があったという。
別の議員も「The Hill」に対し、「どの州でも有権者はトランプ大統領に不満を持っており、とくに経済全般と物価高騰に幻滅しているほか、無党派層の間では、不法滞在者の強制退去など強硬な移民政策に対する批判も高まっている」と語っている。
こうしたことから、トランプ大統領は去る2月17日、連邦議事堂近くの「議員クラブ」に、ホワイトハウスのスージー・ワイルズ首席補佐官、ジェームズ・ブレア副補佐官、関係スタッフ、共和党議員幹部らを一同に集め、中間選挙に向けた戦略について非公開の会合を開いた。詳細は明らかにされていないが、今後有権者向けにアピールできる党としての「効果的メッセージ」をどう打ち出すかについて意見が交わされたという。
元々今年の上院選挙の場合、改選議席33議席のうち、共和党は20議席(民主党13議席)を抱えているだけに、最初から防戦に多大なエネルギーをつぎ込まざるを得ない事情がある。その分、民主党に比べ、投入選挙資金の配分面でも苦戦は避けられない。
一方で民主党側にも、上院選で不安を抱える州がいくつかある。とくに、ジョージア、ミシガン、ニューハンプシャー、ミネソタの4州は、いずれも2024年の大統領選でハリス民主党候補がトランプ氏に敗北しており、共和党は党指名候補争いで大統領がそれぞれ誰を最終的に支持するかによって、11月の選挙で議席数を伸ばす可能性があるとみられている。
ミシガン州の場合、民主党は現職のゲイリー・ピーターズ上院議員が引退表明した後を受け、3人の候補が名乗りを上げ、激しい党指名候補争いを演じている。これに対し、共和党は知名度の高いマイク・ロジャース元下院議員以外、対立候補はおらず、政治資金集めでも有利な立場にある。
ミネソタ州でも、民主党がアンジー・クレイグ連邦下院議員とペギー・フラナガン副州知事が党指名候補争いを続けているのに対し、共和党は元スポーツ・キャスターで人気のあるミシェル・タフォヤ候補が高い支持率を保っている。
